第五十五話 おぢばのバレンタインその二十二
[8]前話 [2]次話
「だからなのね」
「寮の場所もです」
「他にこれっていうところがなくて」
「そうじゃないですか?」
「それであんな遠い場所になったのね」
「そうだと思いましたけれど」
「可能性あるっていうか」
むしろでした。
「ほぼ決まりみたいだし」
「嫌ですよね」
「確かにこの寮もう古いですけれど近いですからね」
教会本部にも高校にもです。
「ですから位置的に便利だったのに」
「それが、ですから」
「正直ね」
私は卒業して寮も卒寮しますがそれでも思いました。
「そこが困るわよね」
「はい、どうなるか」
「私達もそこが心配です」
「そうね、ただ二人が卒業するまでは」
それまではです。
「寮もそのままみたいね」
「じゃあ私達もですね」
「特に心配することないですか」
「そうみたいよ、寮が移るのはね」
教会本部から見て天理駅の北側にです。
「まだまだ先ね」
「あと何年か先ですね」
「それ位ですね」
「だから二人が卒業するまではね」
このことは確実みたいでした、やっぱり新しい寮に移るにもそれなりの時間が必要です。建物を建てる必要があるので。
「ないわね」
「じゃあ私達はここで、ですね」
「ずっと過ごすんですね」
「すぐに寮から高校まで行き来出来ますね」
「神殿にも行けますね」
「そうよ。そう思うとこの寮もね」
卒業間近の今も思うことでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ