第7話 一難去ってまた一難
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ではなく海に浮かんでいた大き目の船の上に飛び降りた。
「…」
「いくわよ、朔也!」
そのまま勢いで飛び乗る俺とちぃさん。正直言うとツッコミたい。色々と。だがそんな間もなく船は出る。
「さてと、乗ったわけだし着くまでに朔也に軽く現状の説明をしておこうかな」
「…ちょっと待て。お前何も教えずにこの少年を連れてきたわけではあるまいな?」
ちぃさんの一言に凍りついたように固まるレオ神父。…嫌な予感しかしないのだが。てか、ちぃいさん目逸らしてるし、ソレ見たレオ神父が青筋浮かべてるし。
「えっと、どういうこと?」
「ああ、簡単に言うとね今からゾンビ狩りにいきます!」
俺が問いを投げかけると、ちぃさんが俺に振り向いてとんでもないことを抜かしてきた。
「…はぁ!?」
「や、だからゾンビ狩りだって…イタッ!」
あまりにもいい加減な説明に腹に据えかねたらしいレオ神父の鉄拳が落ちた。
「馬鹿もんが。いきなりこんなこと説明してついていけると思ったのか?」
「でも、朔也は異形とかの事情知ってるし基本的なことは大丈夫なはずだよ?」
「ッ!?」
頭を抑えながらちぃさんが言った言葉に動揺が走った。
「なんで、ちぃさんがそれを知ってるの!?」
「さすがに素人の隠し事なんてプロからすればバレバレだよ?」
「どこまで?」
「公園で初めて海斗君たちと会った時に海斗君が結界使ってたのとか毎朝神社でやってる朔也の修行とか冬華ちゃんが君に退魔師について話したのはあらかた知ってるよ。まあ、わたしの人脈下に限るけど」
…しまった。そういえばこの人の交友関係が俺の交友関係に食い込んでいるのをすっかり忘れていた。
「なるほどね…てか、ちぃさん何者?」
「それは後でね。というわけだから私見とはいえ実力は申し分ないと思うんだけど」
ちぃさんは俺の質問をはぐらかしてレオ神父に目を向ける。
「しかし、朔也君は実戦を積んでいないだろう?」
「だからこその今回の投入なの。あの町にいる以上絶対に巻き込まれる。だったら今の内に慣れさせておいたほうがいいと判断したのよ」
「まあ、そうだが…初実戦がこれとは」
ちぃさんが不吉なことを言っているがレオ神父は釈然としていないようだ。
「さっきから気になってるんだけど、何しにいくの?」
さっきの大雑把と言うにも遠い説明では待ったく分からないのでもう一度聞く。
「簡単に言うと吸血鬼のせいで島全体がゾンビ化してるところに殴り込みに行ってその原因ぶっ潰そうみたいな?」
スゲェ笑顔で言い切りやがったよこの人!疑問系でも絶対内心ではぶっ潰すで言い切ってたって!
「…島全体ですかぁ。軽くバイオハザードです
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