第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第16弾 作戦(オペレーション)コード 『/(スラッシュ)』
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話に出たのは武藤だ。
『シュウヤ? 今は車輌科だが。なんでだ?』
「格納庫の中に俺の弄ったハヤブサあるよな?」
『ハヤブサっていうとGSX1300Rの事か?』
GSX1300Rは正式名称『スズキ GSX1300R ハヤブサ』。
量産市販車最速の車両である。
だが、途中からスピードリミッターの装備が義務付けられてしまったため、現在のモデルは最高速度が出せなくなっている。
俺が改造した奴は、リミッターを付けたままで310km/hまで出せるように改造してある。
つまり普通のより速く走れるのだ。
「それだ。そいつのエンジンをふかしておいてほしい」
『な、なんでまた』
「緊急の要件だ。頼む」
『わ、分かった』
「サンキュー。後もう1つ」
『まだあるのか……』
「ああ。装備科の俺の作業室から7.62mm弾をハヤブサに積めるだけ用意してくれ」
これはAUG用にである。
先程回収した凛音のAUGを使うことにした為持ってきたのだ。
本来武器の貸し借りは良く無いが……緊急時という事で割り切った。
『いいけどよ……。お前どれくらいで着く?』
「早くても8分、遅くても10分ってところだ。それまでに行けるか?」
『十分だな。ただ、別料金取るぞ?』
「払うか考えとくわ」
『おい、ちょっ???』
俺はインカムを一方的に切り、自転車を飛ばした???
その後、9分かけて車輌科に到着した。
俺は自転車ごと格納庫へと滑り込む。
「来たか」
自転車から飛び降りると武藤が話しかけて来た。
「もちろん。で、準備の方は?」
「万端だ」
武藤は親指で後ろを示しながら言った。
「流石」
俺はバイクに跨り状態を確認する。
荷台には7.62mm弾が積載限界まで積んである。
この短時間で良く積めたな。
まあ、これが出来ると信じてたから頼んだんだけどな。
乗ってないとは言え、整備は怠って無いからバッチリだな。
「おい、この自転車はどうするんだ? 前輪が逝ってるみたいだが」
床に倒れている自転車について武藤が訪ねてきた。
「悪い、ここに着くと同時にパンクしたんだ」
バーストモードの過剰運転に耐えられなかったようでパンクしてしまった。
恐らくだが、フレームの方も歪みかけているはず。
「修理車両の箇所にでも置いておいてくれ。間違っても廃棄するなよ」
俺は武藤に釘を刺した。
「分かったけどよ……本当に大丈夫なのか?」
「支払いか? 支払いなら生きて帰ってきてからな」
俺は冗談交じりにそう言った。
「そうか。じゃあ死んだら承知しねぇ! そん時は轢いてやる!」
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