暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第15弾 過去との交錯
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 10年前、俺は青森から秩父の山奥に越して来て住んでいた。
 そこは平山一族が住んでいる場所。
 そこで、色々な技術を学んでいた。
 武器の扱いから戦闘時の動作、人間の急所や一撃必殺???と言った、殺しの技術も交えたりしてた。

 そして俺は、平山に代々受け継がれる刀『霧雨』と宮本側から受け継いだ刀『雷鳴』をこの時にもらった。
 そんな風な日常を家族や従兄妹達と過ごしていた。
 だが、その日常も崩れた。
 突如として現れ襲撃して来た『イ・ウー』の奴らによって。

 一瞬で戦場へと変わったそこで、俺は生きる為に走った。
 その途中で俺は水蜜桃に捕まった。
 奴は、珍しいものを見つけたと言う様な顔をした。
 瞬間的に危険を感じた俺は相手の脛に蹴りを入れた。
 水蜜桃から解放された俺はひたすら走った。

 そんな俺に対して、水蜜桃はAR(アサルトライフル)を放ってくる。
 放たれた弾のうち1発が、俺の足を掠めた。
 俺は痛みを堪えてまた走り出すと茂みに隠れた。
 その時の俺は恐怖と痛みに涙を流していたと思う。

 そして俺はやり過ごすことができた。
 ただ、自分が生き延びる代わりに、俺は家族と生き別れてしまった。
 その後、俺は親戚に引き取られ小学校に入学した???





「そこでマキ、お前に出会った」

 俺は視線をレインボーブリッジからマキへと向け直す。

「私と出会う少し前にそんな事が……」

 マキは深刻そうな顔をした。

「でも、それと9条破りがどう言う関係があるの?」

 凛音がすかさず口を挟む。

「それは、去年の2学期の終わり頃、あいつと再び対峙したんだ。その時の俺は、ただただ相手に憎しみなどの感情をぶつけるような戦いしか出来なかったんだ」

 未だに抱いている自責の念を押し殺しながら話を続ける。

「その時、水蜜桃が連れてきたその辺のゴロツキが一般人を人質に取ったんだ。それを見た瞬間から記憶が無くなった」

 俺はそこで、一度言葉に詰まる。
 だが、やや強引に言葉を紡ぎ、話を続けるのだった。

「??? そして、気がつくと血塗れで倒れているゴロツキが目に入ったんだ。そして手元は血に塗れた刀が両手に握られていた。そこで初めて自分が何をしたのかに気付いた。自分が人を殺めようとした事に。その日から俺は剣を握る事を辞めたんだ」

 俺は俯きながら言い切った。

「つまり、あの時は手を抜いたわけじゃなかった?」

 アリアが聞いてくる。

「言った筈だ、『昔ことを思い出した』って」
「そういえば言ってたわね。でも、どんな感じなの?」

 その言葉に思わず拳を握る。

「お前の時も、ハイジャックの時も、刀を人に向けて振
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