第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第15弾 過去との交錯
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ついでにアリアの方に視線だけやると、『早く言いなさい』と言うように腕を組んでいた。
少し間を置いてから口を開いた。
「???この話をする前に、俺自身のことも聞いてもらいたい」
そう前置きして話し始める。
「俺の名前???樋熊シュウヤって言うのは、偽りの名だ」
「「「「え?」」」」
一同は衝撃的な顔をする。無理も無いと思う。
俺もあいつらの立場なら同じ反応をしたと思う。
だがこれは、紛れも無い事実。
「じゃあ、あんたの本当の名前は?」
「???平山。平山柊弥。それが俺の本当の名前」
「平山? 平山ってあの平山行蔵の?」
凛音が驚いた様に言った。
「そう、俺の先祖は平山行蔵」
俺は平山行蔵の7代目か8代目の子孫。
「……平山行蔵って誰?」
マキが首を傾げた。
知らないのも無理はないな。
あまり知られた人では無いと言うのが正直なところだから。
「平山行蔵は江戸時代の兵法家、つまり武術家だね。確か『講武実用流』って言う流派を開いた人だった筈」
凛音がマキに説明する。
「凛音の言う通り。平山行蔵は兵法家であり『講武実用流』を開いた人」
「つまりシュウ君はその講武実用流の継承者って事?」
「そう言うこと」
俺は幼い頃、講武実用流に関することはだいたい習ったからな。
そもそも講武実用流と言うのは、『忠孝真貫流』と呼ばれる剣術を中心に、槍術、柔術、砲術などの多彩な武芸を纏めたもののことを言う。
あ、でも砲術は習ってないな。
代わりに銃火器の扱い方を教え込まれたけど……。
「そういえば、今使ってる名字は一体どうしたの?」
「これは俺を引き取ってくれた親戚の名字をそのまま使ってる。一応住民登録とかもこの名前で入ってる」
「……講武実用流に剣術入ってたよね?」
歳那が口を開いた。
「あるよ。それがどうした?」
「あの剣術は一刀流の流れを汲んでるはず。どうして貴方は二刀流なの?」
そう来たか。
また、ややこしい方に転がりそうだな。
「それは、俺が宮本武蔵の血筋も受け継いでいるからだ」
「「「「え?」」」」
……やっぱり戸惑うよな。
そう、俺は僅かであるが宮本武蔵の血を引いている。
もう一度言う。僅かだが。
「あの剣豪の?!」
「そうだよ」
だから凛音さん落ち着いて。
「まあ、俺のルーツに関してはこんな感じ。なんか質問ある? 無いなら先に進むけど」
一同は無言だった。俺はそれを肯定として受け取り次に進む。
「次はあいつ……水蜜桃との因縁かな」
俺はレインボーブリッジを観ながら話し始める???
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ