箱舟マクシム 起動
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エネルが憎々し気に大きく吠える。
猿ごときに無様に地面に這いつくばされ、虚仮にされたことに対する憎しみと怒りが痛みを凌駕し、エネルから撤退という選択肢を捨てさせた。
「雷治金!!」
黄金の"のの様棒"が放電し、刃物へと精錬され矛へと変化していく。
所詮は原型を留める超人系の能力者、エネルはそう結論付け、先ずは、最も厄介な相手であるアキトを始末すべく攻撃を繰り出した。
雷の速度で未だ、掌を前方へと向けるアキトに接近し、矛を突き出した。
しかし、能力頼みであり、冷静さを欠いた今のエネルなどアキトの敵ではなかった。
超電熱を誇る矛そのものを掴み取り、アキトは無防備なエネルの腹に武装色の覇気を纏った拳を叩き込む。
吐血し、またしても雷の体である自分が痛みを感じていることに驚愕を隠せないエネルをアキトは斥力の力で吹き飛ばし、ルフィがそこに間髪を容れることなく銃弾を直撃させた。
地面を何度もバウンドし、砂塵を舞い上がらせ、血の放物線を描きながらエネルは瓦礫の山へと再び吹き飛んでいく。
「貴様らさえいなければ……」
それでもなお身体の至る箇所に激痛が走り、流血しながらもエネルは苦し気に立ち上がった。
意識は既に朦朧とし、足取りも覚束ない状態でもエネルは倒れない。
「貴様らさえいなくなれば、私の天下なのだ……!」
数年にも渡る計画、それを貴様らの様な青海の猿共などに邪魔されてたまるものか……!
待望への飽くなき執念と青海人への憎しみが今のエネルの原動力となっている。
エネルはアキトとルフィの2人を憎々し気に睨み、特大の神の裁きを放つも、アキトも斥力の力を上げ、容易に神の裁きを腕の一振りで掻き消した。
それに便乗してエネルはこの場から姿を消し、箱舟マクシムへと移動する。
そのことに気付かないルフィとアキトではない。
アキトに箱舟マクシムへと投げ飛ばされる形でルフィはエネルの跡を追った。
▽▲▽▲
意識が覚醒する。
神の裁きが直撃し、敗北したワイパーは静かに目を覚ました。
「あら、お目覚め?」
「お前は青海人の女か……」
ワイパーは痛む体を気力で動かし、その場に立ち上がる。
その様子をロビンは静かに見据える。
「青海人がこの場に何のようだ?」
「私は遺跡の探索でこの場に辿り着いたに過ぎないわ」
ワイパーはロビンから視線を外し、周囲を見渡す。
俺は確か、エネルを倒すべく、巨大豆蔓を昇っていたはず……
そして、ワ
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