暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第14弾 〜G and H(『武力』と『理力』)〜
[6/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は、1年時計になっているんだ。
 これは植物学の知識がないとできない芸当だな。
 赤紫色の壁紙には金色で柄が描かれていて、その壁には額縁に収まった白黒の写真が飾ってある。
 ???知ってるぞ。あれは、シャーロック・ホームズ本人の写真だ。
 前に探偵科(インケスタ)の教科書で見たな。

「…………!」

 1階の奥間に入ると、途轍も無い光景が目に入った。
 そこはまるで博物館。アンモナイトなどの化石があった。
奥に目をやるとプテラノドンの幼体などの中型恐竜の化石もあった。
 サシェに続いて奥へ進むと、爬虫類や哺乳類の骨格標本もあった。

「ここはメヌエットお嬢様がコレクションなさった品を収蔵した博物室です」

 スッゲーな、おい。これメヌエット1人で集めたのかよ。改めて貴族だってことを思い知らされたね。

「お嬢様のお部屋はこの先の、2階にございます」

 俺は先へ進みながら、ガラス戸の棚中のものにも目をやる。
 そこには、蜂抜きの蜂の巣や、蜘蛛や蝶などの昆虫標本、鷹やフクロウの剥製などなど。
 こういうのもアレだけど、趣味が暗い。
 俺は博物室の先の階段を目指した???





 メヌエットは折角の客人と1対1(サシ)で話したいらしく、双子のメイドのどちらにも上がる許可を下していなかったらしい。
 俺は1人で簡易エレベーターの付いた階段を上る。
 そして、薄暗く静かな廊下を歩いて行く。

 なんかさっきから床がミシミシ言ってんだけど大丈夫? 
 しかしどんだけロンドンに通っても、家の中で靴を脱がないのは落ち着かないな。
 ???サシェの言ってたドアはこれだな。
 金の取っ手、黒縁の白いドア。あってるなみたいなのでノックする。

「……」

 返事が無い。もしかして中にいるのは???ただの屍か? そんな事は無いと思うけどね。
 普通に人の気配はあるし???突入するか。
 俺はゆっくり扉を開く。
 薄明るい部屋の中は、マキの部屋を見た後のせいか、散らかってる様に感じた。

 だが、それは印象だけで実際には『綺麗といえば綺麗』的な感じだった。
 部屋の中にあるものは、蓄音機やら木製のレターボックスやらタイプライター、果ては振り子時計と言ったように、懐古趣味なものばかりだった。
 ここの部屋に住んでる奴幾つだよ。年上感半端ないけど。
 そこに異彩を放つものが1つ。PCだ。しかも唯一の電子機器。

「???火薬のにおい」

 いきなりかけられたアニメ声に俺は振り向いてみると、カーテンを殆ど閉ざした窓際にいた。
少女が。座っている???正確には乗っているというべきだろうか。
その少女は車椅子に乗って窓の外を眺めていたようだ。

「あなたは、お姉様と同じく日
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ