第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第14弾 〜G and H(『武力』と『理力』)〜
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!」
俺は思わず舌打ちをした。
「随分と変わったところに付けてるな」
サードは何食わぬ顔で言った。
「なら、こっちはどう?」
掴まれて居る部分を支点として自分の体を持ち上げ、反動を利用して後ろ回し蹴りを放つ。
「オラよっ!」
サードは俺の体が浮いた瞬間に手を離した。
体勢を崩した俺は地面へと落ちて行く。普通ならここでジ・エンドだろう。
だが、俺はまだ終わらない。
右手に持った折れた刀を相手の顔目掛けて飛ばす。
サードはその刀を左手で振り払う。
ここまでは想定内。
そして、この僅かな瞬間だけで良かった。
即座に空いた右手を地面に着けて支点とし再び後ろ回し蹴りを放つ。
今度の攻撃は、相手の胴を捉えた。
ある程度スピードも乗っていたのでサードは少し横にずれた。
多少のダメージも入ったはず。
俺は地面を押して体勢を元に戻す。
「俺に1発かますとは??褒めてやるぜ」
「そいつはどうも」
嬉しか無いけど。
「さて、お前には俺のとっておきを見せてやるぜ」
……とっておき?
「???『流星』」
そう言ったサードは溜めのような構えを取る。
俺はカウンターができる構えをとった。
なんだ。普通の正拳突き???なのか?
そして次の瞬間、サードが飛び掛ってて来た。
俺は攻防を切り替えることを優先した構えと即座に変更した。
この攻撃は受け止められる。そう確信していた。
だが、俺は吹っ飛ばされた。後ろへ10メートル程。
そして、建物の壁にめり込み止まった。
「ッ……?!」
ヤバイ、背中を強打した勢いで呼吸が出来ない!
「チッ……アイツやセカンドの奴が強いって言ってたから来てみたが???まだ、成長段階だったか」
サードは俺に背中を向け立ち去ろうとした。
「……待……て」
俺は何とか声を絞り出し相手を呼び止める。
「何だ?」
「お前は……何者……なんだ?」
ようやくできるようになった呼吸をしながら言った。
「俺はGVだ。行くぞ」
そう言ったGVは、その姿を物理的に消した。
それに続いてフォースも消えて行く。
「お兄ちゃんに宜しく!」
そう言ってGV同様に消えて行く。恐らく光学迷彩の類いだろう。
(フォースの言う兄とは誰……だろうか……?)
俺は緊張が解けると同時に意識も途切れた???
目を覚ますと周りには警官などがいた。
通報したんだな。
(そうじゃなきゃ規制線なんぞ貼られるわけが無い)
俺は上体を起こした。
???アレ、良く良く考えてみる
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