第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第13弾 〜Happening≠Finishing(連続する災難)〜
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一応忠告ぐらいはしておくか。
「あんまり暴れない方が良いよ。自分の力で腕が折れるかもしれないから」
俺がそう言ってからも男は暴れていたが、次第に?き始めた。
俺は両腕を結束バンドで縛る。
男は観念したようで、大人しくなった。
男を縛った俺は、エコノミークラスの方へも向かったが、犯人と思しき人物はいなかった。
ただ、不可解な事があった。
20〜30代くらいの会社員のような男が、新聞に目を通しながらも、チラチラとこちらを見てきた。
しかし俺は、その男に気を止めることなくスイートクラスへと戻った。
どう見ても普通の乗客だったしな。他にも俺の事チラ見してくる客もいっぱいいたわけだしね。
自分の座席付近に向かうと、セアラさんが倒れている男達の容態を確認していた。
「やった本人が言うのもアレですけど、容態はどんな感じですか?」
「普通よ。そっちの倒れてる人も昏睡しているだけみたいだから」
そりゃ、加減してるから容態は普通だよな。
「他に犯人は?」
そう思っている俺に、セアラさんが尋ねてきた。
「後ろに1人いましたが、他はいませんでした。ただ、コクピットの中に立て籠もっているかもしれません」
そう言った途端、俺のいる通路の先にある、コクピットの扉が開け放たれた。そして、中にいた武装した男が叫んだ。
「動くな、俺の言う通りにしろ! さもないと???」
そこまで言った男は、視線を斜め後ろに送る。
コクピットの中には、両手を頭の後ろに付けた状態になった機長と副機長がいた。
そういう事か……!! 動けば、コクピットの中で乱射すると。
今の状況から把握するに、操縦はオートパイロットの筈。
もし、乱射された場合どうなるか。それによって何が起きるかは容易に想像できる。
「ッ……」
「先ずは手始めに、そこのお前」
男は俺を指差した。
「お前には、仲間が散々世話になった様だからな」
そう言った男は俺にAKMを向けてくる。
狙いは???頭部。
おいおい、どんだけ危ない王様ゲームだよ。
俺は、銃口の向きを逸らすために、徐々に態勢を低くしていく。
「動くんじゃねぇ! さもないとどうなるか分かってんだろ!」
そう言った男は、銃を向けながら怒鳴った。そして、不敵な笑みを浮かべた。
男は引き金を引こうとした。
俺は瞬時に神回避を行う。
すると、銃声が鳴り、先程まで頭のあった位置を弾丸が通っていく。
そして、その弾丸???7.62mm弾は、コクピットの中にいる男のAKの銃口へと吸い込まれて行った。
そして、男の持つAKは壊れた。
側から見れば偶然に見えるのだろう。
し
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