第1.5章(AA1巻) 切られし火蓋(リマインド)
第13弾 〜Happening≠Finishing(連続する災難)〜
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今の俺が置かれている状況、それはハイジャックである。
人数は、足音だけでも3、4人はいるな。
恐らくだが、コクピットの中にもいる筈である。
それを踏まえた上でいくと、最低でも4人は居るな。
俺は目を軽く開いて辺りの様子を伺った。
その視界に入ったのは、犯人と思われる男が2人である。
見ると、乗客に銃を突きつけている。何をやっているんだ?
すると1人の男がこちらに向かってきた。
そして、俺の真横に立ち銃を向けてきた。
「おい、起きろ!」
男は、俺に向かってそう怒鳴った。
男に対して、隣に座っているセアラさんが言い返した。
「やめてください! 寝てる人を起こさなくても良いでしょ?」
すいません、セアラさん。起きてます……。
「黙れ! とっとと言った通りにしろ!」
怒鳴りかえした男は両手で持った銃???AKMを俺に向けてきた。
AKMは、ソビエト連邦軍が使用していたAKー47を改良したものである。
7.62mm弾を使用する自動小銃で、1回に装填できる弾の数は30発。
一体、どうやってそんな銃を機内に持ち込んだんだよ……。
男はAKを俺へと向けて再び怒鳴った。
「早くしろ! さもねぇと、撃つからな!」
あ、これ撃ったことのない奴の台詞だな。
「良い加減にしてください!」
セアラさんがそう言い返すと、男はセアラさんへとAKを向けた。
その瞬間、俺は反射的に男に飛びかかった。
足払いで相手を床へと倒し上から馬乗りになる。
「何だお前! この!」
男は俺を逆に押し倒そうとする。不味いな……体格で圧倒されてしまっている。
俺はそのまま男に押し倒された。
そして男は、懐からナイフを取り出し、俺の顔に突き刺そうとした。
瞬間、俺の中で血流の流れが変わる。バーストモードの表れだ。
俺は、男の右腕を左手で掴んで自分の方へと相手を引き寄せる。
そして、右肘で肘鉄を相手の鳩尾に入れる。
「グハッ!」
男は苦しがりながら床へと倒れ伏そうとした。俺はすかさず左肘で首筋に当身を放つ。
男はそのまま失神してしまった。
俺は、ゆっくりと立ち上がった。
俺は改めて、自分がバーストモードになっているということを認識する。
しかし、血流に何処と無く違和感を感じる。
いつも通りでいつも通りでは無いこの血流は恐らく???俺の怒りが極限まで溜まっていたのが爆発したからであろう。
バーストモードは極限状態になることで発揮される。この極限状態は、生死が関わる事でなくても良い。心理的に危なくても発動できてしまうのである。
特に今回の件に関しては、トリガーこそ普段と同じよ
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