暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
コラボ特別編:響き翔く天の道
天の道を往く女
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『クロックアップ』
 
【CLOCK UP】
 
 そこから始まる高速戦闘。アラクネアワームの攻撃を全て弾き、躱して、カウンターを決める。天道総司の息も吐かせぬ戦いぶりに、天道響は目を輝かせていた。
 
「とんでもねぇ俺様系だな……この天道ってのは」
「しかし、常に余裕に充ちた表情。裏付けされた文武ともに秀でた実力。只者ではない。天の道を往き総てを司る、という名は伊達ではないという事だな」
 クリスと翼は、天道響が尊敬してやまない男がどのような存在だったかを知り、驚いていた。
 だが、その大きな態度が実力と釣り合っており、尚且つ年長者を敬う点を翼は高く評価していた。
 
 やがて鑑賞を終えた時、天道響は満足気に席を立った。
「ありがとう、翔。久し振りにあの人の活躍を観ることが出来た。それだけでも、この世界に来た意味はあったよ」
「いやいや、そんな。これくらいで満足なわけが……」
「確かにまだまだ物足りないし、いっその事全話と劇場版まで全部見ておきたいけど、私がこの世界に居られる時間は限られている。これ以上は未練が残ってしまいそうだ。でも、満足した。私はこれからも励むよ……いつか、あの人に追いつけるように」
 そう言って笑う天道響を見て、翔は何かを悟る。
「『おばあちゃんが言っていた。人のまねをするのも悪くない……“本当の自分”を見つけるためには』……とは言ってたけど、君が天道を真似ているのはそう事じゃないんだよな?」
「ッ!」
 その顔に驚愕の二文字を浮かべる天道響。
 翔はそれを見て、確信したように続けた。
「ネイティブとマスクドライダーシステムが存在する並行世界。天道さんを尊敬してやまない君の在り方と“10年以上”、“あの人の居ない世界”、そして何より、“物語”という言葉……。天道、もしかして君は……」
 
 
 
「ううううう……ああもうッ!」
 その時、先程から後ろの方で膨れっ面になりながら不満を露わにしていた響が、とうとう爆発してしまった。
「さっきからそっちのわたしとばっかり楽しそうに……。もうっ!翔くんなんか知らないッ!」
 そう言い捨てると響は、レクリエーションルームを飛び出して行ってしまった。
「響ッ!」
 それを追って飛び出す翔。残された翼は呆れており、クリス、純は苦笑いしていた。天道響はというと、二人が飛び出していった自動扉の方を、何処か不思議そうに見つめていた。
「翔のやつ……。立花の目の前で他の女子とイチャつくなど……。いや待て、そう言えばこちらも立花だったな。……この場合、どうなるのだ?」
「いやあたしに聞かれても困るんだけどな。そんな事、答えられるやつなんているのか?」
「当人達次第……なんじゃないかな?」
 
 三人は揃って、天道響を見つめる。天道響
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