コラボ特別編:響き翔く天の道
天の道を往く女
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!天道!?」
「ああっ!?もうっ!だから近いんだってば!!」
落ち着いたかと思えば、再びテンションが上がってしまった天道響に手を引かれ、俺は引き摺られるようにレクリエーションルームへと連行されていく。
早足で迷わずにずいずいと、迷わずに進んでいくその後ろから響が小走りで追いかけてくる。
こうしてみると姉妹に見えなくもないなぁ……などと呑気な事を思っていたこの時の俺は、うっかり見落としてしまっていた。
もう一人の自分とはいえ、自分ではない少女に手を引かれる俺を見る彼女の気持ちを……。
それから数分後。
装者達はレクリエーションルームに集い、仮面ライダーカブトの第1話から第2話を鑑賞していた。
ネイティブ対策、そして天道響の使うライダーシステムへの理解を兼ねてのものだったが、気づけばすっかりのめり込んでいた。
羽化してしまったワームのクロックアップに押され、数体のサリスワームに囲まれてしまった仮面ライダーカブト……天道総司。
彼を助けようと生身で飛び出すもう一人の主人公、加賀美新だったが……天道はあっさりと立ち上がり、カブトクナイガンを発砲。
何事も無かったかのようにサリスワームを攻撃し始めた。
『自分を犠牲にしてでも、誰かを助ける……。戦士には向かないタイプだな』
『うるさい!いいか、マスクドライダーシステムには、クロックアップに対抗する手段があるはずなんだ。それを探せ!』
飄々と、余裕を全く崩さずに引き金を引く天道に、加賀美はこの状況を覆す方法を示唆するが……天道からの答えは、予想を裏切る一言であった。
『知ってるよ』
『何ぃ!?』
『悪いがベルトとは長い付き合いでね。マスクドフォームで何処までやれるか試していたんだ』
『じゃあまさか……』
一歩一歩、ゆっくりと歩を進める天道。
やがて立ち止まると、天道はベルトに装着されたカブトムシ型メカ、カブトゼクターのゼクターホーンをガチッと立てる。
青い電流と共にスライドし、展開される各部装甲。
迫るサリスワーム。天道は印象的なあのセリフと共に、ゼクターホーンを反対側に倒した。
『キャストオフ』
【CAST OFF】
次の瞬間、四方に飛び散るアーマーパーツ。
重厚な鎧の下から現れたのは、光沢感のあるワインレッドとシルバーが特徴的な、カブトムシの姿を模した太陽の神。
折り畳まれていた一本角が屹立し、カブトゼクターがその名を告げる。
【CHANGE BEATLE】
吹き飛んだアーマーが命中し、サリスワームが緑色の炎と共に爆散する。
爆風に紛れたアラクネアワームが飛び掛る瞬間、カブトはベルト脇のボタンを叩く。
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