暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
コラボ特別編:響き翔く天の道
天の道を往く女
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!天道!?」
「ああっ!?もうっ!だから近いんだってば!!」
 落ち着いたかと思えば、再びテンションが上がってしまった天道響に手を引かれ、俺は引き摺られるようにレクリエーションルームへと連行されていく。
 早足で迷わずにずいずいと、迷わずに進んでいくその後ろから響が小走りで追いかけてくる。
 こうしてみると姉妹に見えなくもないなぁ……などと呑気な事を思っていたこの時の俺は、うっかり見落としてしまっていた。
 
 もう一人の自分とはいえ、自分ではない少女に手を引かれる俺を見る彼女の気持ちを……。
 
 
 
 それから数分後。
 装者達はレクリエーションルームに集い、仮面ライダーカブトの第1話から第2話を鑑賞していた。
 ネイティブ対策、そして天道響の使うライダーシステムへの理解を兼ねてのものだったが、気づけばすっかりのめり込んでいた。
 
 羽化してしまったワームのクロックアップに押され、数体のサリスワームに囲まれてしまった仮面ライダーカブト……天道総司。
 彼を助けようと生身で飛び出すもう一人の主人公、加賀美新(かがみあらた)だったが……天道はあっさりと立ち上がり、カブトクナイガンを発砲。
 何事も無かったかのようにサリスワームを攻撃し始めた。
 
『自分を犠牲にしてでも、誰かを助ける……。戦士には向かないタイプだな』
『うるさい!いいか、マスクドライダーシステムには、クロックアップに対抗する手段があるはずなんだ。それを探せ!』
 
 飄々と、余裕を全く崩さずに引き金を引く天道に、加賀美はこの状況を覆す方法を示唆するが……天道からの答えは、予想を裏切る一言であった。
 
『知ってるよ』
『何ぃ!?』
『悪いがベルトとは長い付き合いでね。マスクドフォーム(このすがた)で何処までやれるか試していたんだ』
『じゃあまさか……』
 
 一歩一歩、ゆっくりと歩を進める天道。
 やがて立ち止まると、天道はベルトに装着されたカブトムシ型メカ、カブトゼクターのゼクターホーンをガチッと立てる。
 青い電流と共にスライドし、展開される各部装甲。
 迫るサリスワーム。天道は印象的なあのセリフと共に、ゼクターホーンを反対側に倒した。
 
『キャストオフ』
 
【CAST OFF】
 
 次の瞬間、四方に飛び散るアーマーパーツ。
 重厚な鎧の下から現れたのは、光沢感のあるワインレッドとシルバーが特徴的な、カブトムシの姿を模した太陽の神。
 折り畳まれていた一本角が屹立し、カブトゼクターがその名を告げる。
 
【CHANGE BEATLE】
 
 吹き飛んだアーマーが命中し、サリスワームが緑色の炎と共に爆散する。
 爆風に紛れたアラクネアワームが飛び掛る瞬間、カブトはベルト脇のボタンを叩く。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ