暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
戦姫絶唱してないシンフォギア〜装者達のサマーバケーション〜
それぞれの同棲生活〜純クリの場合〜
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、お先にどうぞ」
「マジかよ手際良すぎんぞ!?」
 驚くクリスに、純は一番風呂を促す。

(ようやく少しは返せたかなと思ったのに……。ダメだ、あたしが全然追い付けてねぇ!どうすりゃいいんだ……。どうすりゃあたしはジュンくんに、貰った分だけ返してやれるんだ……)

 純へのお返し。自分に何が出来るのかを、クリスは必死で考える。
 自分の為に、純は自分の人生を8年も費やして待ってくれた。だったら、待たせた8年分の何かを、自分は純に与えたい。
 何を返すのか。どう返すのか。
 散々悩み抜いた末にクリスは、自分が最も貰えて嬉しかったものを思い浮かべる。
 少し恥ずかしさはあったが、今のクリスが思い付く精一杯がそれであった。

「な、なあ……ジュンくん……」
「ん?どうしたの?」
 クリスは深く息を吸い込むと、少々遠慮がちに、頬を赤らめながら提案した。
「その……折角だし、さ……一緒に…………入らない、か……?……お風呂……」
 
「……………………ッ!!??」
 純が慌てて立ち上がった。その顔は、珍しく真っ赤になっていた。
「ちょっ!ちょ、くっ、クリスちゃんッ!?」
 普段は余裕のある態度を崩さない純が、真っ赤になって慌てる姿に珍しさを感じながらも、クリスは続ける。
「なっ、なんだよッ!あああ、あたしだってめちゃんこ恥ずかしいんだよッ!……でも、それぐらいしか浮かばねぇんだよ……あたしが……ジュンくんに返せるようなものなんて……」
「いや、流石にそれは……ッ!僕だって男なんだよ!?そんな、何かあったらどうするつもりなんだッ!?」
「構わないって言ってんだよッ!……あたしは、ジュンくんになら何されたって……」
 クリスは勇気を振り絞り、前へ出る。純の目の前まで近付くと、クリスは純の顔を見上げながら言った。

「……欲張りなのは分かってる……。でもあたしは、ジュンくんに貰った温もりを同じだけ返して、それでようやくあたしは満足出来るんだよ……」
 純の背中に手を回し、クリスは頭一つ分の差がある純の胸に顔をうずめる。
 弦十郎ほどではないが、しっかりと鍛えられた身体は硬過ぎず、フィーネとの決戦にて彼女に届いた声量の出処を証明していた。
 
「……クリスちゃん……」
「……ジュンくんなら、ヤバくなる前に踏みとどまってくれる……。そうだろ?……あたしの王子様……」
 信頼を込めて、クリスはそのワガママを口にする。
 純は困ったような顔をしてしばらく黙り込み、やがてクリスの背中に手を回すと、いつもより低めの声で囁いた。

「そこまで言うなら……何かあっても知らないよ?」
「ッ……!……ジュンくんなら大丈夫だって、信じてる……。それに、何か間違いがあっても……ジュンくんになら……いいよ……」
 クリスは純の顔
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