第6楽章〜魔塔カ・ディンギル〜
第61節「Synchrogazer」
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ッ!」
翔は頷くと翼と響の間に入り、響と共に二人でデュランダルを握る。
翼は翔の肩に手を添えて……自分の肩にも、誰かの手が置かれた気がして振り返った。
「ッ──奏……」
振り返った翼の肩に手を添えているのは、この場にいないはずの人物。
死してなお、何度も彼女の前に現れては支えてくれる彼女の姿だった。
顔を見合わせ頷き合い、翼は共に前を向いた。
「その力──『何』を束ねたッ!?」
「──響き合うみんなの歌声がくれたッ!」
デュランダルの刀身から、天高く伸びる光の刃。
それは天を、地を、戦場に立つ全てのものを照らし、黄金の輝きを放つ。
「風の鳴る夜は思い出して、共に紡いだ奇跡──天を描くよ!」
「シンフォギアでええええッ!」
〈Synchrogazer〉
五人……いや、六人の手で振り下ろされた聖剣は、滅びの聖母を真っ二つに斬り裂いた。
「……完全聖遺物同士の対消滅……ッ!?どうしたネフシュタンッ!?再生だッ!?」
爆散していくベイバロンの体内で、フィーネは叫んだ。
「この身、砕けてなるものかぁッ!!」
そして、ベイバロンはリディアンの敷地内全域に広がる程の、キノコ状の爆煙を噴き上げて、いつの間にやら広がり始めていた夕暮れの下に爆散した。
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