暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第6楽章〜魔塔カ・ディンギル〜
第61節「Synchrogazer」
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あ、ええと……?」
「響……一番重要な役、頼めるか?」
 翔に真っ直ぐ見つめられ、響は頷いた。
「何だかよく分からないけど、やってみるッ!」

 

 蛇竜の出現、そして街を焦土にした一撃の影響で、シェルターの中は大きく揺れていた。
 棚が倒れるほどの強い揺れの中で、弦十郎、藤尭、友里以外は皆、二段ベッドに乗り、頭を抱えて蹲っていた。
「響……翔くん……皆……」
「ビッキー達、きっと大丈夫だよね?」
「うん……」
 響を、翔を、翼を、クリスを、純を信じて、未来達は五人の勝利を祈り続ける。

 そして弦十郎は、ディスプレイに表示される赤き蛇竜を見て呟いた。
「黙示録の赤き竜、緋色の女ベイバロン……。伝承にあるそいつは、滅びの聖母の力だぞ……了子くん」
 ネフシュタンとデュランダル。そのふたつが意味するのは『不滅』、そしてフィーネは『永遠の巫女』。しかし、今のフィーネは『滅びの聖母』を意味する蛇竜の姿となった。
 それは彼女の結末を暗示しているようで……いてもたってもいられなくなった弦十郎は、傷の痛みを堪えながら立ち上がり、部屋を飛び出した。

 

「ええいっ、ままよッ!」
「私と雪音で露を払うッ!」
 ベイバロンの羽から放たれるビームを避けながら、翼とクリスは突撃する。
「純ッ!合わせられるな?」
「勿論だ!」
 翔はアームドギアを弓から双刀へと切り替えながら、純と共に構えた。

「手加減なしだぜッ!」
「分かっているッ!」
「でりゃああああッ!」
 ビームの合間をすり抜け、突き進んでいくクリス。
 翼は大剣へと変形させたアームドギアを握り締め、意識を強く集中させる。
 すると刃は更なる大きさへと巨大化し、普段の倍の刀身へと変化した。
「はああああッ!」

〈蒼ノ一閃 滅破〉

 威力と範囲を増した斬撃が、ベイバロンの身体を斬り裂き、爆煙を上げる。
 再生しようとした瞬間、クリスは聖堂の内部へと侵入した。
「ぐ、くうう……ッ!?」
「──フィーネぇッ!」
 侵入したクリスは、閉じられた外殻の内部で、アームドギアの全砲門からビームを一斉掃射する。

「ううぅりゃああああッ!」

「くッ……だが所詮は聖遺物の欠片ッ!たかが一匹で何が出来るッ!」
 爆煙に包まれる外殻内部。煙を追い出し、クリスを外へと追い返すべく外殻を解放した瞬間、その一撃は放たれた。

「一人じゃないッ!僕達はッ!」
「俺達は五人でッ!」
 翔が投擲した二本の刀。純はエネルギーを脚へと集中させ、その刀を、炎を纏った蹴りで打ち出した。
「「シンフォギアだッ!」」

〈Tactical×双刃脚〉

「もう一撃ッ!」

〈蒼ノ一閃 滅破〉

 フィーネが結界を張り、二つの攻撃を防
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