第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
番外編 〜Chasing(追跡)〜
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???ゆりかもめに乗って青海に着いた俺は、何処を探すのかの目処を立てていた。
正直言って何処を探したらいいのかがわからないので、取り敢えず聞き込みをすることにした。
結果ですか? ほとんど収穫無しですよ。
あまり成果が得られなかった聞き込みをやめ、俺は街の中を散策することにした。
ここ青海地区はかつては倉庫街であったが再開発され、今は億ションとハイソが建ち並ぶおしゃれな街となっている。
こんなおしゃれな街に今回の標的がいるとは、やっぱり俺の仮説はあっていたのだろうか?
などと考えながら歩いていると武偵高の制服を着ているやつを見つけた。
何か依頼を受けてきたのだろうか。
取り敢えず、何か知っているかもしれないので聞きに行ってみることにした。
「おーい」
「ん?」
俺は呼んでから気付いた。
最も会いたくないやつであったということを。
「やあ樋熊君。元気かい?」
「元気なわけありません……」
こいつは、強襲科所属2年のBランク武偵の石田カズマ。
俺と同じ学科であると同時に俺の苦手なタイプの人間である。
こいつは、普段はおっとりとしたマイペースを貫くタイプであり、バカである。
この二つがマッチングして話す内容がフリーになりすぎてしまいついて行けない。
つまり、馬が合わないという感じなのである。
しかし、こいつは強い。
強襲科のBランクの奴らの中でおそらく一番強いと思う。
実際、俺は一度こいつとの模擬戦で負けそうになったことがある。
まぁ、最後はこいつが自爆するという異例なことが起こって逆転勝ちしたけど……。
「こんなところで何してるんだよ……」
「見た通り依頼さ」
見てわかるかっつーの。分かんねーから聞いてるんだよ。
「何の依頼だよ」
「治安維持だって」
「治安……維持?」
「うん。街の警備だって」
どんな依頼だよ。
武偵高はそんなのどっから受け付けてるの?
おかしいだろ絶対。
「そうか……。まぁ、頑張れ。ところで、この男の人見かけてないか?」
「どれどれ? あー、この人さっき見たよ」
お、ここで有力証言獲得。
「本当か? それはどこでだ?」
「本当だよ。確かここから500メートルぐらい後ろのところですれ違ったよ」
「分かったありがとう。警備頑張れよ」
「樋熊君もね」
そう言って俺は、標的の目撃証言のあった地点に走って向かおうとした矢先、どういう訳か地面に落ちていたバナナの皮をカズマが踏んだ。
「へ?」
「は?」
???ドボン!
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