第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
番外編 〜Chasing(追跡)〜
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屋上を後にした俺は依頼者の元に向かうために学校を出ようとしたが、ここであることに気がついた。
依頼者がいるのはここ、東京武偵高であった。
ついでに、その依頼者がいるのは、隅々まで危険な東京武偵高で三つの指に入る危険地帯の一画である教務科である。
この時点でいい予感はしていなかった。
そして、教務科にある職員室の前に着いた俺は恐る恐る扉をノックし開けた。
「失礼します……」
「おお、きたか……って、なんや樋熊か。なんの用や?」
「探偵科で取った依頼の件で???」
「なんや、あの依頼取ったのお前なのか」
一瞬、俺の頭の上に? が浮かんだ。
そして、ある考えが頭をよぎる。
「まさかとは思いますが、今回の依頼者は???」
「ウチや」
???嘘だろ。なんで探偵科で取った依頼の依頼者が武偵高の教師なんだよ! やっぱり武偵高は普通じゃねー!
今回の依頼者が蘭豹。
その事実に俺は、心の中で叫ぶことしかできなかった。
「あら、樋熊君。どうしたの?」
心の中で叫んでいる俺に話しかけてきたのは、探偵科の高天原ゆとり先生だった。
「いえ、なんでもないです……」
「あ、そういえば蘭豹先生の出した依頼を受けたの樋熊君だったわよね?」
「はい……」
「じゃあ、蘭豹先生から説明があるそうですよ」
「わかりました。ありがとうございます」
「よし樋熊、説明するぞ」
「お願いします……」
俺は絞り出すような声でそう言うのだった。
「今回の依頼は、ある人物を調べてもらいたい」
「ある人物? 何かの標的ですか?」
「まぁ、そんなところや」
「わかりました。その人のことを調べればいいんですね?」
「ああそうや。で、これがターゲットの写真や」
「どれどれ???」
そこに写って居たのは、スーツを着た20代前半の男性。
あれ、これってもしかして、もしかするんじゃ無いの?
「???先生」
「なんや?」
「今回、身辺調査ですか?」
「そうや」
あくまでも、仮説にしか過ぎないのでその考えはあえて言わない。
間違ったことを言って殺されたく無いので。
「ちなみに、この標的の名前は?」
「山本翔太。それが、その男の名前だ」
「他に手がかりは?」
「住所ぐらいや。所在は青海ってことぐらいや」
青海って、このあたりじゃ無いですか。近くて良いけど。あそこの何処にいるのだろうか……。
「この人の素性を調べに行けばいいんですね?」
「そうや。頼んだで」
「分かりました。失礼しました」
こう言って俺は教務科を出た???
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