第6楽章〜魔塔カ・ディンギル〜
第59節「シンフォギア」
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今の僕達にできる最善で、二人に応援を届けてみせるッ!」
「男なら、ここで動かぬ道理なし……って、翔に言われそうだ。だから、僕も行く」
「あいつらばかりに、カッコつけさせられっぱなしでたまるかよッ!」
アイオニアンの男子四人も揃って賛同の声を上げた。
「みんな……うんッ!みんなで二人を助けようッ!」
未来の声に、七人の友人達は強く頷いた。
「素晴らしい友情だ……なら、我々も手伝わせてもらおう」
「子供達だけに、危険な真似はさせられませんわ!」
「ありがとうございます!……えっと……」
「通りすがりの、ただの世話焼きお兄さんさ」
「同じく通りすがりの、ただの子供好きお姉さんですわ」
サングラスの男性と金髪ツインテールの女性も加わり、道案内として緒川を先頭にして、彼らは電力管理施設へと向かって行った。
通う学び舎は違えど、心はひとつ。大事な友達を助ける為に。
「……もうずっと遠い昔、あのお方に仕える巫女であった私は、いつしかあのお方を、創造主を愛するようになっていた」
明るくなり始めた東の空を見ながら、フィーネは語り始めた。
「……だが、この胸の内を告げる事は出来なかった。その前に、私から、人類から言葉が奪われた。バラルの呪詛によって、唯一創造主と語り合える統一言語が奪われたのだ……ッ!私は数千年に渡り、たった1人バラルの呪詛を解き放つ為、抗ってきた……。いつの日か統一言語にて、胸の内の想いを届けるために……」
フィーネの声に、悲哀が混ざり始める。こちらに背を向け語るフィーネの顔は、おそらく泣いているのだろう。
ようやく悲願が叶う。そう思っていた瞬間に、カ・ディンギルを破壊され、悲願を断たれてしまったのだ。泣きたくもなるのは分かる。
だが……それで納得出来る二人ではない。
「……胸の……想い……?だからって──」
「……ああ……こんな……歪んだやり方は──」
「是非を問うだとッ!?自分の恋心を、愛する人に二度と伝えられなくなる哀しみも知らぬお前達がぁッ!!」
次の瞬間、再び二人が瓦礫に叩きつけられた重たい音が響く。
融合症例由来の頑丈さに命を救われている、とも言える程に、二人は更にボロボロになっていった。
「この向こうに、切替レバーが?」
未来達、リディアンの四人は、緒川と共に電力管理施設の扉の前に立っていた。
アイオニアンの男子四人は、サングラスの男性と金髪ツインテールの女性に率いられ、電力管理施設に向かう道や、施設の周辺に転がる瓦礫の撤去をしている。
役割を分担する事で、彼女たちは足止めを食うことなくここまで辿り着いた。電力を復旧させてシェルターへと戻る頃には、瓦礫が撤去されて進みやすくなった通路を歩けるだろう。
「こち
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