TURN25 アフリカ戦線その十二
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「それから行方不明だ。どうしたものか」
「そいつがいればかよ」
「総統閣下に推挙したのだがな」
「じゃあそいつ探してみるか?」
「そうするか。我々でもな」
人材を探そうとだ。ロンメルとプロイセンは話していた。そしてそうした話をしてすぐにだった。
ロンメルのところに連絡が来た。それは。
「プライベートのこと?」
「あんたのベルリンの私邸に連絡があったそうだよ」
「さて。何だ」
プロイセン妹からの話を聞いてだ。ロンメルは考える顔になった。
「俺は独身だし両親からだろうか」
「親御さん宛に来た話らしいよ」
プロイセン妹はロンメルにすぐにこう述べた。
「そのね」
「ファーターかムッターか」
「まあそこはあんた自身が確かめてくれよ」
「そうだな。そうしよう」
ロンメルはプロイセン妹とこうした話をしたうえで電話に出た。ベルリンの私邸とつながっているその電話をだ。出て来たのは彼の父だった。
「ムッター、どうしたんだい?」
「エル、御前に会いたい人がいるそうだ」
「プライベートのことでか」
「そうだ。会うか?」
「俺が知っている人かい?」
「ヒムラー君だ」
「ヒムラーだって?」
その名前を聞いてすぐにだ。ロンメルは彼にしては珍しくその声をうわずらせた。
そしてそのうえでだ。こう言ったのだった。
「また急にだな。何処でどうしていたんだ」
「それはわからないがヒムラー君と話すかい?」
「そうしたい。会いたいと思っていたところだ」
プライベートでもその他のことでもだ。ロンメルにとっては渡りに船だった。
それでだ。彼は自分の父に答えた。
「じゃあ今すぐ電話で話をするよ」
「うん、それじゃあ彼の電話番号を教えるよ」
こうしてだった。ロンメルはその旧友と話をしたのだった。ドクツにとってある意味において独特の存在感を持つ人物が現れようとしていた。
ロンメルは早速電話をかけた。すぐに明るい若い男の声が返ってきた。
「ロンメル、久し振りだな」
「ヒムラー、今までどうしていたんだ?」
「ああ、士官学校を辞めてからだね」
「そうだ。心配していたんだが」
「何、元気にしていたよ」
電話の向こうからだ。その彼はロンメルに明るく言ってきた。
「それに経済的にも困っていないさ」
「それならよかったが」
「で、今の俺だけれどね」
「そうだ。どうしているんだ?」
「親衛隊は知っているかな」
彼は明るく電話の向こうのロンメルに問うた。
「彼等のことは」
「親衛隊?確か総統閣下の熱狂的なファンによって構成されている」
「そう。俺はその親衛隊の隊長なんだよ」
「そうだったのか。君が親衛隊の隊長だったのか」
「そうさ。それでだけれど」
彼はロンメルに本題を話しにかかってきた。ロン
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