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緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
第12弾 避けられない衝突
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。流石、あたしが見込んだだけのことはあるわね」
「そいつはどうも。とにかく、この2人は俺が見とくから早く行け」
「分かったわ」

 そう言ってアリアは操縦室へと向かっていった。
 そして、俺が2人目の容態確認を終えた途端、轟音と共に、今までで一番激しい振動がANA600便を襲った。

「なんだ?!」

 突風や落雷では無い、物理的に殴られたような衝撃だ。
 ANA600便は急降下を続けていた。
 俺は何があったのか確認しようと思い立ち上がった。
 そして、一旦出ようと思いドアノブに手を伸ばして開けると、目の前にキンジが立っていた。

「シュウヤ……!! なんでこんなところに! それにその腕は?」
「まあ、色々と訳あってだな。腕は、理子にやられた。ところで、理子の奴はどうなった?」
「逃げたよ、機外に。それと入れ替わるかのようにミサイルまで飛ばされた」
「ミサイル?! じゃあ、さっきの衝撃は???」
「ミサイルがぶつかった衝撃だ。おまけにエンジン2基を失った」

 アイツら、マジで何考えてるんだよ! このままじゃヤバイぜ。

「このままいけば、俺ら御陀仏だな」
「そうなるな。でも、そうはいきたくないな」
「同感だ。で、何しに来た?」
「取り敢えず、連絡手段を探しに」
「あー、それなら操縦士の持っていたこれを使ったらどうだ?」

 俺は衛星電話をキンジに渡す。

「これなら連絡が取れる。ナイスだ。ところで操縦士たちはどんな感じなんだ?」
「両人とも昏睡状態だね。恐らくだけど麻酔弾あたりを打ち込まれたんだと思う」
「そうか……」

 このタイミングで俺は、今1番の疑問をぶつける。

「ところで、お前今なってるだろ。ヒステリアモードに。どうしてなった?」
「気づいていたか。まあ、色々あったんだ。察してくれ」

 うん、狭い機内で何したのかって言われると、選択肢が絞りやすいから察しやすいわ。

「そういうお前もまた、なってんじゃ無いのか?」
「まあね。と言っても、終わり際の方だがな。それより、行かなくていいのか、操縦室? アイツが怒るぞ?」
「そうだな、早く行かないとアリア嬢がお怒りかもな」
「というわけで早く行け」
「そうするよ。本当はシュウヤに操縦を頼みたかったんだが」
「悪いな……こんなになっちまって」

 俺は、視線を逸らしながら謝罪の言葉を述べるのだった。

「お前が謝ることじゃ無いさ」
「ありがとな。とにかく、頑張れよ」
「ああ」

 そう言ったキンジは、走って操縦室へと向かって行った。
 俺は、近くにいたアテンダントさんに2人をお願いして、客室へと戻った。
 客室に戻った俺は、ソファーに座って携帯を開いた。
 そして、電波の状況を確認した。

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