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緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
第12弾 避けられない衝突
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 そう言った理子は、バーの出口へと歩いていく。

「……待……て……」

 そう言ったところで、俺の意識は途切れてしまった???





 次に気がついた時、俺は客室のベットの上にいた。
 上裸で、傷口には包帯が巻かれていた。
 俺の荷物の中にあった医療キットのやつだな、これ。
 それになぜか、僅かだが傷が塞がっている気がする。

「気がついたのね」

 セアラさんが声をかけてきた。

「セアラさんが自分をここまで?」
「ええ、驚いたわ。血塗れで倒れていたから」

 そう言われた俺は俯いた。
 敗北。その事実が俺の胸を抉った。

「もう、平気なの?」
「……はい、手当していただいたお陰で」

 ゆっくりと顔を上げながらそう言った。

「ところで、自分は何分ぐらい気を失っていましたか?」
「私が見つけたのが15分前だから???15分ね」

 15分か。その15分で、何が起こったのかは分からない。
 だが、まだやるべきことは残っている。
 そう思った俺は、Yシャツに袖を通した。

「あ、左腕を吊ってあげるから待ってて」

 そう言ったセアラさんは、三角巾で俺の左腕を吊ってくれた。

「ありがとうございます」

 そう言った俺は、ブレザーを左腕だけ通さずに羽織った。
 そして、部屋を出ようとした。

「何処へ行くつもりなの? その怪我ではもう戦闘は無理よ」

 セアラさんにそう言われた。

「乗客などの安全確認です。あの、セアラさんにも手伝ってもらいたいのですが、いいでしょうか?」
「わかったわ。私はどうすれば良い?」
「取り敢えず、客室の方々の元へお願いします。自分は操縦士達の容態を確認してきます」

 そう言った俺は客室を後にした。
 そして、操縦士たちの元へと辿り着く。
 その瞬間、機体が大きく揺れた。
 俺は、急いで容態確認へと入った。
 1人目の確認が終わり、2人目に入ろうとした瞬間にアリアが現れた。

「アリア……お前もう大丈夫なのか?」
「シュウヤ! あんたなんでこんなところにいるの!」
「えっと、まあ、ロンドンに行くんでこれ乗ったこうなった。で、アリアの方はもういいの?」
「ええ。それよりあんた、その怪我どうしたのよ?」

 吊っている俺の左腕に視線を向けながら、アリアは問い掛けてくるのだった。

「理子にやられた」
「あんたもあいつとやったのね」
「負けたけど。で、理子は?」
「逃げたわ。今キンジが追ってる」
「そう。あ、あとこれ」
「?」

 俺はアリアに、機長のポケットにあったICキーを渡す。

「操縦室に行くんだろ? それが無いと入れないからここに来たんだろ」
「よくわかったわね
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