第6話 勘弁してくれ…
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ん。俺の番が来ている。
「東堂朔也と言う。一年の間だがまあ、よろしく」
とりあえず、無難に挨拶を済ます。
「えー、皆さんこんにちは。西島晴信といいます。さて、そんなことより僕は皆さんに一言言っておきたい!僕はただの人間に興味はない!もしこの中に魔導師、てん…ベゴォ!」
「ハイ、アウト!」
なんだかハルの自己紹介を続けさせておくとどうにも危ないと俺の直感スキルが悟ったらしく勝手に我が左手が隣に座るハルの鳩尾を捕らえた。
「あ、あの東堂君?西嶋君が…」
「ああ、気にしなくて平気です。(発言内容は)いつものことですから」
気絶してしまったハルに心配げな様子を見せる相良女史を引き下がらせる。そして、ハルの順番を回って一番の問題児、セカンドの番になる。
「みんな、俺は北郷一輝っていうんだ。よろしく。あと、俺の嫁達に手を出したら許さんからな!」
といって、『俺の嫁達』…なのはをはじめとする三人組に視線を向ける。もっとも三人そろってガン無視を決め込んでいたが。
「南海海斗さ!一年間よろしく頼むさ!」
その後、海斗の自己紹介も終わり、お開きになったのだが…
「なのは、アリサ、すずか俺と一緒に帰ろうぜ!」
セカンドの奴がやはりというかあの三人をナンパしはじめた。どっからどう見てもあの三人嫌がってるな。特にアリサ、だったか。生理的に受け付けないとかの表情だぞそれ。
「あ、わたしは迎えがあるから遠慮するね」
「わたしも同じく」
「わたしもお兄ちゃんが来てるから無理なの」
「なら、」
「「「さようなら!」」」
案の定、すずか、アリサ、なのはの三人が拒否って迅速に教室を後にした。…あいつらなんつー速さだよ。セカンドに返答させる間もなく立ち去りやがった。
「おかしいな。普通なら迎えを断ってでも一緒に帰るはず…」
いや、何もおかしくはない。何をどうしたら変態と一緒に帰るのを優先する馬鹿がいるのだろうか。強いて言うならそう考えるお前の頭のほうがおかしい。
「ぷ、ぷはっははっはは!」
そんなセカンドの台詞に当てられたのか、厄介なことにハルの奴が大爆笑しだした。…ああ、またか。しかも今度はお前なのか。
「あぁ!?何笑ってんだよ!」
「ぷくくくく、いや、ゴメン。あまりにも、見当違いなことを言ってるもんだから、つい。ぷははっははははは!」
「クスクス」
ハルの笑いに釣られたのか海斗まで笑い出しやがった!
《ブチッ》
と、気のせいか何かが切れる音が聞こえた(気のせいではない)と同時に、
「ふざけんなよテメェら!!」
セカンドがそうそうにキレた。
…小学校初日がクラスメイトの初ギレとか勘弁してくれ。
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