第5楽章〜交わる想い、繋がるとき〜
第52節「繋いだ手だけが紡ぐもの」
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、どれだけ口が荒っぽくなったって……どんなに君が変わっても、君は僕にとってそういう存在である事に、変わりはないのさ。さっきのシンフォギア……イチイバル、だっけ?ドレスみたいで、とっても似合ってたよ」
「ッ!!」
クリスちゃんの顔が、耳まで真っ赤になる。
その顔はとても可愛らしくて、思わずこの胸に抱き締めてしまった。
ああ……長かった。8年間、ずっと待ち続けてきたその日が、ようやく訪れたんだ。これほど嬉しいことはない……。
「おかえり、クリスちゃん……。それとも、僕の方がただいま……なのかな?」
「……ばーか。……ただいま……あと、おかえり……ジュンくん……」
そう言ってクリスちゃんは、僕の首元へと手を回した。
足元を見ると、つま先立ちで僕の身長に追い付こうとしている。何をしようとしているのかは、すぐに察することが出来た。
「それから……大好き」
「ああ……、僕もさ。愛してる」
つま先立ちで背伸びしているクリスちゃんへと、そっと顔を近づける。
目を閉じるクリスちゃんの頭と背中に手を回して、その唇を優しく奪った。
「……なんというか……凄いね」
「俺たちの時とはまた違った告白だな」
「つい、カメラで撮ってしまった……。見守り隊の癖が伝染っているな……」
響、翔、翼の3人はその告白を見て、静かにそうコメントしていた。
その時だった。響の通信機のアラートが鳴った。
「……はい?」
『──響ッ!学校が、リディアンがノイズに襲われ──ッ』
聞こえて来たのは未来の声。しかし、その通信は途中で途切れ……あとはツー、ツー、という音が流れるのみだった。
「あ……。……え──?」
「なッ……!?」
決戦の時が、刻一刻と迫っていた。
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