暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第5楽章〜交わる想い、繋がるとき〜
第51節「スカイタワーの決戦」
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「瑣末な事でも構わん!カ・ディンギルに関する情報をかき集めろッ!」
 司令室にて、弦十郎の指示で職員達は端末を操作し、カ・ディンギルへの手がかりを探し続けていた。
 張り詰めた空気に充ちた司令室。そこへ、ノイズ出現のアラートが鳴り響き、藤尭が反応を確認した。
「飛行タイプの超大型ノイズが一度に三体ッ!──いえ、もう一体出現ッ!」
『合計四体……すぐに追いかけます!』
 通信しながらライダースジャケットを羽織り、緒川が投げ渡したヘルメットを被ると、翼はスタジオから駆け出す。
 愛車であるバイクに飛び乗り、エンジンをかけるとフルスロットルで現場へと出撃した。

「──今は人を襲うというよりも、ただ移動している……と。……はい。はいッ!」
「響……」
 通信を終えた響は、心配そうな表情でこちらを見る未来に笑いかける。
「平気。わたしと翔くん、翼さんの3人で何とかするから。だから未来は、学校に戻って」
「リディアンに?」
「いざとなったら、地下のシェルターを解放して、この辺の人達を避難させないといけない。未来にはそれを手伝ってもらいたいんだ」
「う、うん……分かった」

 響は少し申し訳なさそうに呟く。
「……ごめん。未来を巻き込んじゃって」
「ううん、巻き込まれたなんて思ってないよ。わたしがリディアンに戻るのは……」
「おーい!」
 そこへ聞き覚えのある声が近付いてくる。
 振り向くと、翔が駆けて来る所だった。
「翔くん!」
「やっぱり小日向も居たか……って、あれ?もしかして俺、タイミング悪かったか?」
 隣まで走って来た所でようやく、未来の話をぶった切ってしまった事に気が付く翔。
 しかし、未来は笑って返した。
「ううん。丁度今から言う所」
「そ、そうか……。なら、しばらく黙っていよう」
 一歩身を引く翔。未来は、響の顔を見ながら続けた。

「わたしがリディアンに戻るのは、響がどんなに遠くに行ったとしても、ちゃんと戻ってこられるように……。響の居場所、帰る場所を、守ってあげる事でもあるんだから」
「わたしの……帰る場所」
「そう。だから行って。わたしも響のように、大切なものを守れるくらいに強くなるから──」

 それから未来は、翔の方を見て言った。
「風鳴くん。響のこと、よろしくね。響が無茶しないように……ううん、無茶しても無事に帰ってこられるように、わたしの代わりに守ってあげてほしいな」
「任せてくれ。響は何があっても、俺が守ってみせる」
 力強く頷く翔に、未来は安心したように微笑んだ。
 響は2人を交互に見ると、まずは未来の手を握って口にした。
「未来……。小日向未来は、わたしにとっての陽だまりなの。未来の近くが1番あったかいところで、わたしが絶対に帰ってくるところっ!これまでもそ
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