暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第5楽章〜交わる想い、繋がるとき〜
第47節「デート大作戦」
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 バレていると言われ、思わず手で目元を覆ってしまう翔。
 姉だけでなく、未来にもバレていた。そのショックは計り知れない。

「デートは暫く続くから、その間に頑張って、立花に告白するタイミングを掴みなさい。私は翔の事、応援してるから」
「姉さん……」
「そうと決まったら、次はショッピングよ。荷物が一気に増えるかもしれないけど、よろしくね。それから、呉服店での試着では立花をしっかりと褒めちぎってあげる事。わかった?」
「え、あ……ああ。……ありがと、姉さん……」
 照れ臭そうに感謝を伝える弟を、翼は軽く撫でると未来に声をかける。
「小日向、次の店は?」
「向こうです!行こっ、響!」
「ちょっ、未来!あんまり引っ張らないでよ〜!」
 
 この後、服屋での試着やレストランでの昼食、翼に気付いたファンを撒いて逃げるなど、いろんなイベントがあったが、どれも告白するタイミングには及ばなかった。
 それでも2人は互いに相手を意識しては、顔を赤らめながら、その機を伺い続けたという。
 
 
 
 それからしばらく。4人はカラオケにやって来ていた。
 翼が子供の頃から憧れていた歌手の演歌を披露したり、翔が先日出会った仲足千優の出演する特撮ドラマの主題歌を熱唱するなど、各々自分の好きな曲を歌い切った。

 歌った曲の数が合計で50に到達する頃、翼がある提案を投げかける。

「よし。翔、ひとつ勝負をしないか?」
「今日こそは負けないぞ、姉さん!」
「勝負ですか?」
 響が首を傾げる。
 それを見て翼は、楽しげに笑いながら説明した。

「私と翔は、カラオケに来る度に点数を競って勝負するの。負けた方がカラオケ代を奢るルールよ」
「えっ!?それ、翔くん勝ち目ないんじゃ……」
「確かに、これまで姉さんに勝てた事はまだ1度もない……。でも今日こそは負けないからな!俺だってシンフォギア装者になったんだ!負けるものか!」
 翔くん歌わないじゃん、むしろ演奏する側じゃん。
 そう突っ込みたくなったが、盛り上がっているので敢えて言わない未来であった。

「だが、今回はただの勝負ではないぞ?今回はな……デュエット対決だ!」
「デュエット対決、だとぉ!?」
 その一言に翔は目を見開く。
「私と小日向、翔と立花。この2組に分かれての勝負とする!デュエットは二人の息がピッタリ合わなければ高得点は狙えない……ハンデとしては充分だろう?」
 姉の不敵な笑みに、その意図を察する翔。
 未来は響の方をポン、と叩いて翼の隣へと移動した。

「いいだろう!その挑戦受けて立つ!立花、やるぞ!」
「えっ!?う、うん!翼さんと未来が相手でも、負けられない!」
「じゃあ、先行と後攻を決め次第、選曲ね」
 こうして勃発した、姉弟カラオケデュ
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