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緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
第11弾 〜Happening hijack(事件への離陸)〜
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止んだ。
 不審に思った俺は入り口の横の壁???中からは死角となる位置に滑り込もうとした瞬間、うあっ! という声が聞こえた。

 滑り込んだ死角で俺は、武偵手帳にしまってある伸縮棒付きの小型ミラーを取り出した。
 それで中を見ようとした時、中から大声がした。

「アリア……アリア!」

 その声に俺は驚きつつも、急いで部屋の中を確認した。
 見ると中には、血塗れで倒れるアリアとその側にしゃがみ込んだキンジがいた。だが、犯人の姿が見えない。正確にはこのミラーの死角なのだ。
 キンジは、アリアをお姫様抱っこで抱えるとこちらへと走ってきた。

 こちらに気づいた???訳ではないと思う。
 あいつの今の顔を見るに、半分くらいパニクってる筈。
 そんなキンジはアリアを抱えて2階、恐らくアリアの部屋へと向かったのだろう。
 そのキンジの背中に見知った声がかけられた。

「きゃははははっ! ???ねえねえ、狭い飛行機の中、どこへ行こうっていうのー?」

 ベレッタM93Rの安全装置(セーフティー)を外した俺はそれを構えて入口の前へと飛び出し中にいるであろう犯人へと向けた。

「武偵だ、大人しく???」

 そこまで言ったがその先の言葉は続かなかった。
 犯人がこいつだということは予想できていた。それでも、目の前の光景に驚愕してしまう自分がいた。

「……理子!?」
「あれれ〜、シュー君? どうしてこんなところにいるのかなー?」

 不敵に笑いながら問いかけてくる理子に、普段の面影は殆ど無い。
 両手に銃を持ちながら、ツーサイドアップのツインテールでナイフを握っている。
 その光景を見た俺は呟いた。

「……超能力者だったのか、お前」
「くふふ、そうだよ。シュー君はあまりこういうのは驚かないんだね」

 そう言った理子はナイフについた血を舐める。
 あのナイフでアリアが切りつけられた。そのことを物語っている。

「お前、本当に……本当になんなんだよ! 何が目的でこんなことしてるんだ!」

 怒り混じりで、睨みながらそう尋ねた俺に理子は答えた。

「理子は理子だよ。後は目的だっけ?」

 いつもの口調でそういった理子は続けた。

「目的はオルメス4世(・・)???アリアを超えてあたしは、あたしになる!!」

 なんだ、なんの話なんだそれは。
 言ったことがわからないことだらけである。
 しかし、今のでこいつが何者なのかを理解する事が出来た。

「今、アリアのこと『4世』って言ったよな?」
「それがどうかしたのか?」
「この台詞から推測するに、お前も『4世』なんだよな?」

 この質問は地雷だったようだ。

「???今なんて言った?」

 やばいなこれ。
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