暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第4楽章〜小波の王子と雪の音の歌姫〜
第38節「撃ちてし止まむ運命のもとに」
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る!ちゃんと話し合えば、きっと分かり合えるはず!だってわたし達、同じ人間だよ?」
「そもそも、俺達が戦う必要性など元々ない筈だ。やましい目的でなければ、直に話し合えば済むことだったはず。それをせず、ここまでして力づくで誘拐しようとするのは何故だ?話してみろ。もしかしたら、俺達なら君の力になれるかもしれないぞ?」
 翔も加わり、説得を試みる。しかし、クリスは……。
「……お前、くせぇんだよ!嘘くせぇ……ッ!青くせぇ……ッ!」
 怒りと共に握った拳を響にぶつけ、蹴り飛ばす。
 響は後方へと吹っ飛び、植えられている木をへし折って転がる。
「立花ッ!」
「テメェもだ!うらあああッ!!」
 続いて翔へと狙いを定めたクリスは、両腕のふさがっている翔へと向けて飛び蹴りを放つ。
 しかし、その飛び蹴りは少ない動作で避けられ、着地したクリスは更にに2、3撃連続で蹴りを繰り出す。
 しかしそれを少ない動きで回避した翔は、響の分のお返しだと言わんばかりに、続くクリスの殴打を躱すと同時にカウンターの一蹴りを見舞う。
 練習用に何度も見返した特撮と違い、後ろを向きながら……ではなかったが、綺麗なカウンターキックがクリスに命中する。
「うっ!?うう……ぐあああーーーッ!」
 真横へと吹っ飛ばされたクリスは立ち上がろうとして、鎧の侵食に悲鳴をあげた。
「どうしたの、クリスちゃんッ!」
「……まさか、ネフシュタンの鎧の──」
 ネフシュタンの鎧の再生能力がもたらす危険に気が付き、2人の顔色が変わる。
 しかし敵に心配されるなど、クリス自身のプライドが許さなかった。

「ぶっ飛べよ!アーマーパージだぁッ!!」
 その一言で、ネフシュタンの鎧が弾け飛ぶ。飛び散った鎧の破片が四方八方に飛び散り、土煙を上げる。
「うわ──ッ!?」
「くっ……!ん、なっ──!?」
 次の瞬間、2人の耳に聞こえてきたのは、ここ1ヶ月で聞きなれたあの歌だった。

「──Killter(キリター) Ichaival(イチイヴァル) tron(トロン)──」

「この歌って……」
「聖詠……まさか!?」
「見せてやる、『イチイバル』の力だッ!」

 

「イチイバル、だとぉ!?」
 弦十郎が驚きの声を上げた直後、ディスプレイには『Ichai-Val』の文字が表示された。
「アウフヴァッヘン波形、検知!」
「過去のデータとも照合完了!間違いありません、コード・イチイバルです!」
 藤尭、友里によるデータ照合により、その事実に間違いはないことが確定する。
「失われた第2号聖遺物までもが、敵に渡っていたというのか……」
 ノイズ襲撃の際、どさくさに紛れ強奪されたネフシュタンの鎧に加えて、行方知れずとなっていたイチイバル。更には狙われたデュランダ
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