暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
第01弾 〜Starting of battle(試合開始)〜
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が右肩を襲う。

「クッ……!」

 銃弾の痛みで軽く体勢を崩した。
 そんな俺を見て彼女は銃を弄びながらこう言った。

「変ね……。あんたはまだ本気を出して無いみたいね。早くあんたの本気を見せてちょうだい!」

 そう言い終わると同時に、彼女は銃を構え直した。

「これでも……本気出してんだよ……今の(・・)状態のだが……」

 俺は嫌なんだ……本気を出すのが。本気を出した俺になる(・・・・・・・・・・)のが……! 
 だから決めたんだ。2度と、2度とアレ(・・)には頼らないって。
 歯を食いしばって痛みをこらえながら立ち上がり、DEを低反動モードに切り替えた俺はホルスターから別のDEを取り出しこちらも低反動モードに切り替えた。もちろん色は黒。二挺拳銃である。

「そうこなくっちゃ!」

 俺が二挺拳銃にしたことで、彼女は俺が本気を出したと勘違いしたらしい。物凄く嬉しそうな顔をしている。
 両手に持ったDEを3点バーストに切り替え、込めた弾を一気に発射した。.50AE弾による牽制を兼ねた攻撃だ。

「狙いが甘いわ。そんな狙いじゃ当たらないわよ」

 彼女は、弾幕をものともせずに避けた。
 そして即行で弾倉(マガジン)を入れ替えるとこちらと同じく3点バーストに切り替えたガバメントで.45ACP弾をかましてきた。

「そこ!」

 彼女が叫びながら弾を放ってくる。俺は寸前の所でそれを避ける。

「クッ!」

 そして、向かってくる弾の数々を躱しつつ相手の懐へと飛び込みそこから、近接拳銃戦(アル=カタ)での勝負に移行する。
 近接拳銃戦とは、その名の通り拳銃を使った近接戦闘である。

 常に防弾服を着ている武偵同士の近接戦では、拳銃弾は一撃必殺の刺突武器になりえない。つまり、打撃武器(・・・・)として扱うのだ。武偵同士の行う近接拳銃戦は、射撃線を避け、躱し、あるいは相手の腕を自ら弾いての戦いである。

「これで!」

 隙を見つけた俺は、神崎にDEを撃ち込む。

「遅い!!」

 俺と彼女の手が交差するその瞬間に、俺の手を流して射線を変更されてしまい攻撃が当たらなかった。

「今度はこっちの番よ!」

 瞬時に攻守を入れ替えた神崎が襲い掛かってくる。

「……ッ!!」

 今度は神崎の攻撃を俺がギリギリのところで逸らす。
 ここからお互いに一歩も引かない攻防戦が始まった。
 撃たれそうになっては流し、撃ち損ねては応戦し、の繰り返しである。
 だが、これもそう長くは続かない筈……。何故なら、明らかに俺の方が劣っているからである。

「……ッ!?」
「……弾切れッ!!」

 いつまで持つのかを考えて居た矢先、お互いの銃が同時に弾切れを起
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