第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第30節「デュランダル、起動」
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、何だッ!?」
了子さん、鎧の少女が驚きの声を漏らす中、デュランダルを握った立花が着地する。
デュランダルの輝きが増していく。それと同時に……。
「……う、うううううううううううううッ!」
「立花……!?」
立花の目付きが変わった。
唸り声を上げ、瞳を揺らし、食いしばった歯から鋭い犬歯が覗く。
次の瞬間、巨大な光の柱が立ち上り、工場全体を黄金の光が照らしだした。
了子さんも鎧の少女も、何が起きているのか分からず、口を開いて惚けている。
目の前の立花を見ると、彼女が両手で振り上げた剣の表面が砕け……やがて、聖剣は本来の姿を取り戻す。
伝説に伝わる通りの、眩い光を放つ黄金の剣。自らの身の丈ほどはあるその剣を握る立花の顔は……真っ黒な影に覆われていた。
「立花……!?立花!!」
「あああああああああああああッ!」
真っ赤に染った目を爛々と光らせ、牙を剥いた立花は、獣のような唸り声をあげる。
「こいつ、何をしやがった!?」
目の前の状況に困惑する。こいつ、なんでデュランダルを起動させてやがるんだ!?
その上、そのデュランダルを握って……振り上げて……まさか!?
振り返るとそこには、その剣の光輝に恍惚の笑みで見蕩れている白衣の女の姿があった。
まずい……。この力の高まり、まともに受け止めなんてしたらネフシュタンの鎧でもただじゃ済まねぇぞ!?
こんな……こんなもん見せられたら……あたしは……ッ!
「チッ!そんな力を見せびらかすなァァァッ!!」
ソロモンの杖を振るい、ノイズを召喚する。
させるものか!そんな力を振るわせてたまるかよ!
お前なんかに、私の帰る場所を奪わせてたまるか!!
「ううううううううううううう……ッ!」
「ッ!?」
デュランダルを握ったあいつは、ノイズの方を見ると……そのまま足を踏み込んだ。
ヤバい!こいつは止められねぇってのか!?
「やめろ立花!!」
……その時、デュランダルを振り上げたオレンジ色のシンフォギア装者の方に、灰色のシンフォギアを着た男が走って行った。
「やめろ立花!!」
立花の方へと走る。だが、立花の眼に俺は映っていないのか、こちらへと反応する事はなく、今にもデュランダルを振り下ろそうとしている。
させるものか!あの時、俺は姉さんが絶唱を唄い、その強大な力で自分をも傷付ける瞬間を止める事が出来なかった。
そして今、立花の様子を見るに……デュランダルの力に飲み込まれ、暴走しているのが分かる。
立花を止めなきゃ……。彼女の心が、どこか遠くへと行ってしまう前に!
その手を掴むのは俺の役目だ!だから、間に合え!!
「立花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
剣を振り上げた立花の手から、デュランダルを
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