第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第30節「デュランダル、起動」
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「絶対に!離さない、この繋いだ手は!」
勢いよく飛んでくるノイズを躱そうとして、転んでしまう。
ノイズが後ろの方で地面を抉ったのを見て立ち上がると、周りをナメクジっぽいノイズに囲まれてしまう。
うう……やっぱりこのヒール、ちょっと動きにくい!
翔くんからは『多分、奏さんが使ってた頃の名残じゃないかな?得物持って近距離戦闘する際、そのヒールは重心を足裏より高い位置に上げることで、初動の反応速度を上げることに繋がるんだ。つまり、武器持って戦う時はそのヒールがあった方が、相手より先に動けるってわけ』って言われたけど、アームドギアが使えないわたしには、やっぱり動きづらいだけだよぉ……。
……やっぱりヒールが邪魔だッ!!
地面に踵を打ち付けて、両足のヒールを壊す。やっぱり、こっちの方が動きやすい!
両手を前に突きだし、膝を曲げ、師匠と見た映画の通りの構えを取る。
そして拳を握って構えると、周りを取り囲むナメクジノイズ達を睨みつける。
どこからでも、かかってこい!!
「ぶっとべ、このエナジーよぉぉぉぉぉッ!」
地面を思いっきり踏みつけ、目の前から飛びかかってきたナメクジノイズに掌底をぶつける。
ナメクジノイズは一瞬のうちに弾け飛び、炭に変わった。
次に飛びかかってきたノイズには拳を振り下ろし、後ろから斬りかかってきた人型ノイズの刃を躱して、その横っ腹を思いっきり蹴りつける。
更に後ろから襲ってきた人型ノイズの刃を拳で受け止めると、そのままその腕を掴んで大空へと投げ飛ばす。
「見つけたんだよ、心の帰る場所!YES!」
走りながら拳を交互に繰り出し、地面を踏み付け砕きながら、並み居るノイズ達を打ち破る。
周りを取り囲んでいたノイズはあっという間に、その数を減らして行った。
まあ、半分くらい翔くんがバイオリン片手に切り刻んでたけど……。ついでに、バイオリン演奏そのものを邪魔しようとしたノイズは、あのいかにも蹴られると痛そうながっしりとした脚で蹴り飛ばされてたけど。
荒っぽく戦いながらも、綺麗な演奏を続けられる翔くん。やっぱりかっこいいなぁ……。
「響け!胸の鼓動、未来の先へええええええええ!」
と、翔くんの演奏を聞いてる間に迫ってきていたノイズに、勢いよくタックルを決めて吹き飛ばした。
うん、特訓の成果は出てる!わたし、戦えてる!!
ピー ピー ピー ピー
了子の背後に転がるデュランダルのケースが、突然アラートを鳴らした。
振り返ると、ケースのランプが点滅し、やがてプシューッと煙を吐きながら、ケースはロックを解除した。
「この反応……まさか!?」
了子は再び、戦闘を続行する響と翔の方へと視線を戻した。
「あいつ、戦えるようになっているのか!?」
鎧の少女が
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