第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第29節「完全聖遺物争奪戦」
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爆風で3人揃って吹き飛ばされ、地面を転がる。
その拍子に翔くんの手から離れたデュランダルのケースは、少し離れた所に滑って行った。
「大丈夫か翔ッ!響くんッ!了子くんッ!……くっ、通信が!」
ヘリの前には工場から上がった爆煙が広がっている。
現場の様子は煙に隠れ、一切把握出来ない状態になってしまった。
弦十郎は現場に残る3人の無事を祈りながら、爆煙を避けて回り込むように指示を飛ばす。
「無事でいてくれよ……!」
目の前にはデュランダルのケース。
爆風に巻き込まれたとはいえ、まだ立つことは出来る……ッ!
ケースの方へと手を伸ばして、宙を切る音に後ろを振り返ると、ノイズ達がまたしても突貫してくる所だった。
目の前にはデュランダル、隣には動けない立花、そして棒立ちの了子さん。
まずい、聖詠が間に合わない……ッ!
「……しょうがないわね」
了子さんが右手を前に出す。
次の瞬間、了子さんの右手から紫色の光が発せられ、バリアを形成。こちらへと向かってくるノイズ達は、バリアに当たった瞬間弾け飛んだ。
「りょ、了子さん!?」
「え、了子……さん……!?その力は……」
素手での戦闘能力が何故か憲法に接しかねないレベルの叔父さんと、現代を生きる忍者である緒川さんはともかく……了子さん、そんなものを隠し持っていたのか!?
って事はこのバリアも異端技術の結晶か何かって事だよな……?
流石、自称天才考古学者……。二課ってやっぱり大人ならぬ、OTONAの集まりなんだなと実感してしまう。
ノイズがぶつかった衝撃で、了子さんの髪留めと眼鏡が外れる。
普段見られないロングヘアを風に靡かせ、了子さんは不敵に笑うと、俺達の方を向いて言った。
「翔くん、響ちゃん。あなた達はあなた達のやりたい事を、やりたいようにやりなさいッ!!」
「「……はいッ!!」」
了子さんが稼いでくれた貴重な時間、無駄にはしない!
だから、聞いていてください……俺達の歌を!!
「──Balwisyall Nescell gungnir tron──」
「──Toryufrce Ikuyumiya haiya torn──」
装着されるシンフォギア。胸の奥から溢れ出る歌と、それに呼応するかのように伝わる旋律。
アームドギア・天詔琴を構え伴奏を始めると、立花は拳を構える。
叔父さんとの特訓の成果、見せてやろうじゃないか!
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