第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第27節「廻り始める陰謀」
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って、何処にですか?アビス以上の防衛システムなんて……」
藤尭さんと同じ疑問を、俺も抱いていた。
他に安全な場所なんてあっただろうか……?
「永田町最深部の特別電算室。通称『記憶の遺跡』。そこならば……という事だ」
「……防衛システムはともかく、シンフォギア装者の戦力を考えると、それでもここ以上に安全とは思えませんが──」
友里さんからの指摘もごもっとも。
いくら記憶の遺跡が政府の重要施設だとはいえ、聖遺物の扱いに長けた二課以上の安全性には欠けると思うんだけど……。
すると、叔父さんは困ったような、達観の笑みを浮かべながら答えた。
「どのみち、俺達が木っ端役人である以上、お上の意向には逆らえないさ……」
ああ……こればっかりは仕方がない。
上層部からの命令である以上は、流石の叔父さん達でも逆らう事は出来ない。
移送した後どうするかは、これからの課題になるんだろう。
でも、狙われているデュランダルを移送する事さえ出来れば、リディアン周囲でのノイズ被害は激減する。それを考えると、一概に悪いとも言えない話だ。
ここは従って正解だと、叔父さん達は判断したんだろう。
「デュランダルの予定移送日時は、明朝0500。詳細はこのメモリーチップに記載されています。みんな、開始までに目を通しておいてね〜」
「いいか、あまり時間はないぞ!各自持ち場へ付いて準備を進めるんだ」
「「「「了解!!」」」」
藤尭さん、友里さんを始め、職員さん達全員の声が会議室に響き渡る。
明日の作戦実行に向けて、二課は動き出した。
「あそこがアビスですか……」
了子さんがアームを操作し、デュランダルが保管された強化ガラスのケースを移動させている。
司令室の画面に映ったカメラ映像を見て、立花が呟いた。
俺も見るのは久しぶりだ。秘密基地の最奥区画にある、重要なアイテムが保管された区画なんて、いつ見ても心が踊る。
「東京スカイタワー3本分、地下1800mにあるのよ」
「はぁ……」
「いつ聞いても凄いよな……。よく作れたもんだよ」
デュランダルはアームに掴まれ、輸送する為にエレベーターへと移される。
操作を終えた了子さんは、俺達2人の方を振り返り、日本人にしてはとても上手なウインクをしながら言った。
「さあ、2人は予定時間まで仲良く休んでおいて。あなた達のお仕事はそれからよ」
「はい!」
「分かりました」
時間までやる事の無い俺と立花は、一旦寮に戻る事にした。
先に司令室を出て行く立花の後を追おうとして、ふと視界の端に目に入ったのは、了子さんが広木防衛大臣から受け取って来たケースだった。
引き寄せられるように、俺はテーブルに置かれたケースの前へと立った。
「……広木防衛大臣……あなたの遺した最後の指
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