第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第26節「蠢く影」
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射して、光り輝く。
拾ったそれは、奏のイヤリングだった。
誕生日にプレゼントした、片翼のイヤリング。
お互い、相手の存在をいつも感じていられるようにって、御守りにしていたもの。
奏が死んでしまった今や、両翼揃う事のなくなってしまったものだ。
……奏が傍に居るか、遠くに居るのか。それは私自身が決める事だと、奏は言っていた。
「だったら、私は……!」
ピリリリリリ ピリリリリリ
目を覚ますと、目の前には白い天井が広がっていた。
緊急手術室だと気が付くのに、少しかかった。
「先生、患者の意識が!」
「各部のメディカルチェックだ。急げ!」
「はい!」
慌ただしい担当医と看護師の声に、小刻みに刻まれる計器の音。
酸素マスクを口に被せられたまま、顔を横へ向けると、リディアンの校舎が見えた。
どうやら今日は土曜日か日曜日らしく、いつもなら聞こえてくるはずの合唱が聞こえない。
ああ、不思議な感覚。まるで世界から切り抜かれて、時間がゆっくり流れているような……。
でも、私が生きているという実感と、それに付随する安心感が私を満たしていた。
大丈夫だよ、奏。私はもう、独りじゃないから。あなたが言うようにポッキリ折れたりしない。
だから今日もこうして、無様に生き恥を晒している……。
目覚める前、ようやく見られた奏の笑顔を思い出して……私はまた、静かに涙を零していた。
「し、司令ーーーッ!?緊急通信ですッ!」
「──ッ!?どうしたッ!?」
藤尭さんが慌てた様子で叫ぶ。
立花と2人でソファーに体を預けている間に、いつの間にか眠ってしまっていた俺はその声で覚醒する。
通信に出た叔父さん、更には藤尭さんや友里さんの顔が青ざめていく。
急いで立ち上がろうとして、左肩に何やら重いものがもたれかかっている事に気が付き振り向くと……立花が俺の肩に頭を預けて寝息を立てていた。
どうしたものかと悩んでいると、司令室が慌ただしさが耳に入ったのか、立花は目を擦りながら目を覚ました。
「……しょーくんおはよ……」
「あ、ああ……」
「ん……なにかあった……?」
まだ寝ぼけ眼な立花は、周囲を見回してそう聞いてくる。
可愛らしいな、とは思ったが、それ以上に今は何が起きておるのかを確かめなくてはならない。
「おっと、そうだったな……。叔父さん、一体何が!?」
通信を終えた叔父さんに声をかけると、叔父さんは厳しい表情で一言、悔しさと憤りを声に滲ませながら告げた。
「……広木防衛大臣が殺害された」
「……え?」
その一言は、先程まで広木防衛大臣を話題にし
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