暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第26節「蠢く影」
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ォギアの存在を、「秘匿された武力」ではなく、「公の武力」として機能するよう働きかけてきた経緯があり、叔父さん、ひいては二課にとっては良き理解者ともいえる人だ。
 基本的に二課の活動については厳しい姿勢を崩さず、時に衝突する事もあったらしいけど、叔父さん曰く、それらは全て異端技術を扱う為に周囲から誤解を受けやすい二課の面々を思いやっての行動らしい。
 
 つまり、この人も叔父さんが認めるすごい大人……という訳だ。
 シンフォギアを始めとした異端技術を保有する為、二課は秘匿している情報も多い。お陰で官僚の殆どからは、お世辞にも評判がいいとは言えない評価を受けているくらいだ。"特異災害対策機動部隊二課"を略して、「特機部二(突起物)」なんて揶揄する輩も多いとか。
 情報の秘匿は政府からの指示なのに、やりきれない……と、友里さん達がボヤいてたのを思い出す。
 更にはシンフォギアを有利な外交カードとして利用しよう、などと考える輩も存在している中で、そういった官僚達から俺達を守りつつ、敢えて厳しい姿勢を崩さない事で二課の勝手を出来る限り許してくれる……。そんな広木防衛大臣は、二課にとってとても頼もしい存在なのだ。
 
「本当、なにもかもがややこしいんですね……」
 立花がげんなりとした顔をする。
 分かる、分かるぞ。俺だってそういう、大人の陰謀が渦を巻いてる魔窟の話なんか聞いてると、滅茶苦茶どんよりした気分になってくる。
「ルールをややこしくするのはいつも、責任を取らずに立ち回りたい連中なんだが、その点、広木防衛大臣は……了子くんの戻りが遅れているようだな?」
 腕時計で時間を確認して、叔父さんはそう呟いた。
 
 
 
「ぶえっくしょーい!!」
 その頃、当の了子本人はというと、車で山を降りながら大きなくしゃみをしていた。
「誰かが私を噂しているのかな?」
 そんなことを呟きながら、了子はハンドルを握り直す。
「今日はいいお天気だからね〜。なんだかラッキーな事が起きそうな予感〜♪」
 了子は坂を降りると、その先の連続カーブを余裕綽々と曲がっていく。
 ……それもとても荒い、そのドラテクは何処で学んだんだと突っ込まれても文句が言えないような運転で。
 
 
 
 ──わたし、生きてる……。
 
 ボロボロになったギアを纏い、深く深く落ちていく中で、私は奏との思い出を辿る中でふと、疑問になった事を呟く。
 
 奏は何の為に生きて、何の為に死んだのだろう……?
 
「……真面目が過ぎるぞ、翼?」
 
 背中から回された腕と、優しい声。
 
「あんまりガチガチだと、そのうちポッキリ行っちゃいそうだ」
 
 その温かさに、私はようやく笑顔を取り戻す。
 
「独りになって私は、一層の研鑽を重ねて来
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