暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第25節「なお昏き深淵の底から」
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
を得たような……そんな晴れやかな表情を──。
 
 そうして、私達はツヴァイウィングとなって──。

「あたしとあんた、両翼揃ったツヴァイウィングは何処までも遠くへ飛んで行けるッ!」
「どんなものでも越えて見せるッ!」

 あのライブの日を迎えた。
 そういえば、ツヴァイウィングの名前は奏と二人で考えてた時、翔に言われた一言がきっかけになったんだっけ。
 
『ユニット名か……。そういや、姉さんも奏さんも、名前に羽って入ってるよね。姉さんは奏さんと一緒なら、きっと何処までも飛んで行けるんじゃないかな?』
『2人の羽、か……。ツヴァイウィングってのどうだ?』
『ツヴァイウィング……うん、いい名前だと思う!』
『よし!じゃあ、あたし達2人は今日からツヴァイウィングだ!』
 
 私達は何処までも遠くまで、ずっと一緒に飛んで行く……その筈だった。
 
 でも、そうはならなかった。だって、あの日がツヴァイウィングにとって、最後のライブになったんだから……。
 
 ──あの日、私は片翼となった。
 
 1人じゃ飛べないよ……。苦しいよ、奏……。
 
 違う……それじゃダメなんだ。私は、奏の意志を、奏の為に1人でも──ッ!
 
「……翼」
 
 脳裏に浮かぶ思い出の彼女は、どんな時も笑い続けていた。
 
 でも、目の前を通り過ぎて行った彼女は笑わない。
 
 笑ってくれないんだ……。
 
 どうして……笑ってくれないの……?
 
 奏……。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ