第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第25節「なお昏き深淵の底から」
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を得たような……そんな晴れやかな表情を──。
そうして、私達はツヴァイウィングとなって──。
「あたしとあんた、両翼揃ったツヴァイウィングは何処までも遠くへ飛んで行けるッ!」
「どんなものでも越えて見せるッ!」
あのライブの日を迎えた。
そういえば、ツヴァイウィングの名前は奏と二人で考えてた時、翔に言われた一言がきっかけになったんだっけ。
『ユニット名か……。そういや、姉さんも奏さんも、名前に羽って入ってるよね。姉さんは奏さんと一緒なら、きっと何処までも飛んで行けるんじゃないかな?』
『2人の羽、か……。ツヴァイウィングってのどうだ?』
『ツヴァイウィング……うん、いい名前だと思う!』
『よし!じゃあ、あたし達2人は今日からツヴァイウィングだ!』
私達は何処までも遠くまで、ずっと一緒に飛んで行く……その筈だった。
でも、そうはならなかった。だって、あの日がツヴァイウィングにとって、最後のライブになったんだから……。
──あの日、私は片翼となった。
1人じゃ飛べないよ……。苦しいよ、奏……。
違う……それじゃダメなんだ。私は、奏の意志を、奏の為に1人でも──ッ!
「……翼」
脳裏に浮かぶ思い出の彼女は、どんな時も笑い続けていた。
でも、目の前を通り過ぎて行った彼女は笑わない。
笑ってくれないんだ……。
どうして……笑ってくれないの……?
奏……。
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