第3楽章〜不滅の聖剣・デュランダル〜
第25節「なお昏き深淵の底から」
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新聞紙を拾ってそちらを向いた。
「ありがとう。でも、まだまだ片手だ。次は両手を使って、真っ二つどころか四つにしてやるさ」
「よし!では翔も付き合え!2人の拳が何処まで正確に打ち込まれるか、俺が見てやろう!」
「「はいッ!!」」
弦十郎が構えると、二人は拳を握りそれに応じるのだった。
「……どうした、翼?」
「……え、ここは──」
目を覚ますとそこは、二課の敷地の一つである森の中で、私の隣には奏の姿があった。
「おいおい、どうしたんだよ。こんな真昼間から寝てたのか?それとも、あたしとの訓練はそんなに退屈か?」
「そ、そんなわけないッ!奏との時間が退屈だなんて!さ、さあ、続きをしよう、奏ッ!」
「いーや、そろそろ休憩だ。翼はもう少し力を抜かないとな」
そう言うと奏はアームドギアを収納した。
「で、でも……」
私は日々強くならなくてはいけない。休憩している暇なんて……。
そんな私の心中を察したかのように、奏は言った。
「翼は真面目すぎるんだよ。あんまり真面目すぎると、いつかポッキリ行っちゃうぞ?」
「奏は私に意地悪だ……」
「翼にだけはちょっとイジワルかもな。いいじゃないか?それとも、あたしが嫌いになったかい?」
「……そんな事、ないけど……もう……」
お互いに口癖のようになってしまったいつものやり取りは、そういえばこの日が初めてだっけ?
そうだ──私は奏と、こんな風に過ごして──。
「はああああーーーッ!もらったッ!」
〈LAST∞METEOR〉
場面は変わってノイズとの戦闘。
奏が突き刺したアームドギアから、螺旋状にエネルギーが放たれ、ギガノイズが爆散する所だった。
「凄い、さすが奏!」
「ああ、任せとけって!さあ、残りも片付けるぞ!」
「うんッ!」
そして全てのノイズを殲滅し、自衛隊の隊員達を救助していた際のことだった。
「……おい、大丈夫か?」
奏が声をかけたのは、瓦礫の下で埋まっていた男性隊員だった。
その人は同僚に肩を支えられながら、奏と私を見て言った。
「……ありがとう。瓦礫に埋まっても歌が聞こえていた。だから、頑張れた……」
「あ、ああ……」
この時、奏は驚いた顔でそれを聞いていた。
「奏?」
「……いや、何でもないよ」
奏は朝焼けに染まる空を見上げながら言った。
「なあ、翼……。誰かに歌を聴いてもらうのは、存外気持ちのいいものだな」
「……どうしたの、唐突に?」
「別に。……ただ、この先もずっと、翼と一緒に歌っていきたいと思ってね」
「……うん」
その時の奏は、とても晴れやかな表情をしていた。
まるで、何かの答え
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