暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第224話「宿りし“天使”」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
似ていない。

「……気づきましたか?」

 クリーム色に近い金色の柔らかなセミロングの髪に、碧眼のどこかなのはに似た“天使”が言う。

「私達は、ずっと貴女達と共にありました」

「共に……?」

 続けるように、同じ髪色の長髪と碧眼を持つ奏似の“天使”が言う。
 その言葉に、なのはが首を傾げ……奏が気づく。

「まさか、私達に宿っていた……」

「そう。私達は貴女達の内に宿っていた者です」

「度々体を借りていた事については……何分、本来の体がありませんので」

 優輝が言っていた存在が目の前の“天使”達なのだと、二人は理解する。
 その上で……未だ、警戒を解かずにいた。

「……それが真実とは限らない」

「……うん」

 ソレラと祈梨の裏切りが、ここに来て影響していた。
 二人の“天使”の言い分も演技なのではないかと、疑っているのだ。

「“天使”に対する疑いが強いですね」

「それも仕方ありませんよ。むしろ、イリスにあそこまでしてやられておきながら、すぐに信用するようではこちらが安心できません」

 対する“天使”は、その疑りは尤もだと肯定する。

「……この際、信用するかどうかはおいておくわ。……わざわざこの場を用意して、私達に一体何の用かしら?」

「そうですね。今は信用よりも本題を話すとしましょう」

 一拍置いて、“天使”は本題へと入る。

「私達の目覚めの時が近づいています。いえ、神界と関わった事でようやく目覚める条件が揃おうとしている、と言った所でしょうか?」

「目覚め……?」

 “天使”の言葉に、なのはが思わず聞き返す。

「はい。便宜上の言い方ではありますが、私達が力を取り戻す事になるので、その言い方が適切かと」

「……目覚めたら、どうする……いえ、どうなるのかしら?」

 わざわざ話をする事から、何かあると察した奏が尋ねる。
 “天使”二人は、そんな奏に話が早いとばかりに返答する。

「肉体を取り戻すまで、貴女達の体を借りる事になります」

「ただし、自我を塗り潰す訳ではないので、肉体を取り戻せば貴女達の意識も戻ります。体を借りる事を含め、この事は伝えておくべきだと判断しました」

「体を、借りる……それって」

 なのはは思い出す。
 以前、一時的に自分の意識が飛んでいた事を。
 そして、自分が自分じゃない感情に見舞われた事を。

「今なのはさんが思い浮かべた事の通りです。以前から兆候はありました。今回は、神界に行った事で箍が外れました」

「っ……!」

「次、神界の存在に接触すれば、遅かれ早かれ確実に私達は目覚めます」

 今の所、奏達に神界の存在へ干渉する術はない。
 だが、そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ