第7章:神界大戦
第224話「宿りし“天使”」
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似ていない。
「……気づきましたか?」
クリーム色に近い金色の柔らかなセミロングの髪に、碧眼のどこかなのはに似た“天使”が言う。
「私達は、ずっと貴女達と共にありました」
「共に……?」
続けるように、同じ髪色の長髪と碧眼を持つ奏似の“天使”が言う。
その言葉に、なのはが首を傾げ……奏が気づく。
「まさか、私達に宿っていた……」
「そう。私達は貴女達の内に宿っていた者です」
「度々体を借りていた事については……何分、本来の体がありませんので」
優輝が言っていた存在が目の前の“天使”達なのだと、二人は理解する。
その上で……未だ、警戒を解かずにいた。
「……それが真実とは限らない」
「……うん」
ソレラと祈梨の裏切りが、ここに来て影響していた。
二人の“天使”の言い分も演技なのではないかと、疑っているのだ。
「“天使”に対する疑いが強いですね」
「それも仕方ありませんよ。むしろ、イリスにあそこまでしてやられておきながら、すぐに信用するようではこちらが安心できません」
対する“天使”は、その疑りは尤もだと肯定する。
「……この際、信用するかどうかはおいておくわ。……わざわざこの場を用意して、私達に一体何の用かしら?」
「そうですね。今は信用よりも本題を話すとしましょう」
一拍置いて、“天使”は本題へと入る。
「私達の目覚めの時が近づいています。いえ、神界と関わった事でようやく目覚める条件が揃おうとしている、と言った所でしょうか?」
「目覚め……?」
“天使”の言葉に、なのはが思わず聞き返す。
「はい。便宜上の言い方ではありますが、私達が力を取り戻す事になるので、その言い方が適切かと」
「……目覚めたら、どうする……いえ、どうなるのかしら?」
わざわざ話をする事から、何かあると察した奏が尋ねる。
“天使”二人は、そんな奏に話が早いとばかりに返答する。
「肉体を取り戻すまで、貴女達の体を借りる事になります」
「ただし、自我を塗り潰す訳ではないので、肉体を取り戻せば貴女達の意識も戻ります。体を借りる事を含め、この事は伝えておくべきだと判断しました」
「体を、借りる……それって」
なのはは思い出す。
以前、一時的に自分の意識が飛んでいた事を。
そして、自分が自分じゃない感情に見舞われた事を。
「今なのはさんが思い浮かべた事の通りです。以前から兆候はありました。今回は、神界に行った事で箍が外れました」
「っ……!」
「次、神界の存在に接触すれば、遅かれ早かれ確実に私達は目覚めます」
今の所、奏達に神界の存在へ干渉する術はない。
だが、そ
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