暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第2楽章〜約束の流れ星〜
第24節「言えない秘密と始まる特訓」
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。一方、一緒にアクション映画を見ていた甥の風鳴翔は、予期していたかのように落ち着いていた。
「わたしに、戦い方を教えて下さい!!」
 立花響は二人の顔を見ると、綺麗にお辞儀しながらそう言った。
「この俺が、君に?」
「はい!翔くんを鍛え上げた弦十郎さんなら、きっと凄い武術とか知ってるんじゃないかと思って!」
 そう言われ、弦十郎は少し考え込むような素振りを見せると、真面目な表情で答える。
「……俺のやり方は、厳しいぞ?」
「はい!!」
 響は迷わず頷いた。それを見て、翔は満足そうに笑っている。
「時に響くん、君はアクション映画とか嗜む方かな?」
「……え?」
 これからどんなトレーニングが始まるのかと胸を踊らせていた響は、弦十郎からの予想外の質問に困惑する。
 すると翔が、腹を抱えて笑い始めた。
「翔くんどったの?」
「あはははは、いや、ゴメンゴメン。予想通りの困惑っぷりに、思わず、ね……」
 疑問符を浮かべる響に、翔は叔父の口癖であるあの言葉を教えた。
「叔父さんの鍛錬方法は特殊でさ、『飯食って、映画見て、寝る』。これがこの人の鍛錬方法だから、真似するにしてはアテにならないんだこれが」
「え!?ええええええええええええ!!??」
 それでどうやってあの強さを?と困惑する響に、翔は続ける。
「だから、俺はそれを実践しながらも筋トレやスパーリングも取り入れてなんとかここまで自分を鍛えて来たんだよ」
「そ、そうなんだ……」
「それに実際、叔父さんのは過程をすっ飛ばしてるだけで、アクション映画で戦い方を観察して真似し、映画の通りに鍛える……これが確かに効果あるんだよ。叔父さんのは特殊というか、もはや異常なんだけど」
「うむ。映画は偉大、という事だな!」
 弦十郎の破茶滅茶っぷりを実感しつつ、響はこの人なら師匠として申し分ないと実感するのだった。
「というわけで、叔父さん。宜しく頼めますか?」
「俺でいいなら、いくらでも鍛えてやる。2人纏めて相手してやるから、覚悟しとけよ!」
「はいッ!師匠!」
「よろしくお願いします、叔父さん!」
 
 こうして響は翔と共に、弦十郎の元で修行する事となった。
 弦十郎の好きなアクション映画、または翔オススメの特撮映画を鑑賞し、朝早くから街中をランニングしスパーリング。時間があれば筋トレを続けた。
 また、シンフォギアを纏って戦う以上、歌を磨くのも忘れない。
 未来や友人達を誘い、カラオケへ行っては高得点を狙って歌い続ける。
 翔はカラオケに同伴こそしなかったが、インナーマッスルの鍛え方や発生方法といった点でアドバイスしつつ、自らも演奏技術を高めるべくバイオリンを握っていた。
 やがて、弦十郎の自宅の一角にある道場では、道着姿がやたら様になっている少年少女と、明らか
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