暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第1楽章〜覚醒の伴装者〜
第17節「笑顔で囲む食卓」
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前は、どうもすみませんでした!私、翼さんの気持ち全然考えてなくて……奏さんの代わりになるだなんて……」
 深々と頭を下げて謝罪する立花。
 それを見て、姉さんは……。
「いや……。私の方こそすまない」
「え?」
「今朝の任務で思い知ったよ……。一人では何も守れない。なのに私は、翔やお前を巻き込みたくないばかりに、突き放すような態度を取ってしまった……。悪いのは立花、お前だけではない」
 そう言うと、姉さんも立花の方を向いて頭を下げた。
 これは……やったのか?
「立花、お前はあれだけ突き放した私の事を信じて頼ってくれた。だから、これからは私もお前を頼らせてもらう」
「翼さん!それって……」
「ただし、お前は戦場(いくさば)に立つ者としては、まだまだ未熟な身だ。これからはシミュレーターで、みっちり扱いてやるから覚悟しておくんだぞ?」
「へ!?えぇー!そ、そんなぁ……」
 そう言うと、姉さんはようやく立花に向けて、優しさと不敵さの混じった笑みを向けた。
 よかった。これでようやく、一件落着だ。二人の蟠りが解けて、俺も嬉しく思う。
「……だが、それはそれとして。私の目が黒いうちは、翔に手出しはさせん。分かったな?」
「……へ?それってどういう?」
「……姉さん、何を言っているんだ?」
 よく意味の分からない最後の一言に、俺も立花も揃って首を傾げる。
 だが、姉さんはふふん、と満足気な表情でテーブルの方と向き直ってしまった。
 緒川さんに視線を送ると……緒川さんは何も言わず、ただ肩を竦めるだけだった。
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