第1楽章〜覚醒の伴装者〜
第14節「生命(ちから)宿す欠片の導き」
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いた。
「ノイズがこんなに!?一体どこから……」
「ギガノイズからだ……。あいつ、小さいのを吐き出す能力あるから一番厄介なんだよ!」
「えええ!?じゃあ、私達絶賛大ピンチ!?」
「袋の鼠だな。こりゃあ逃げられそうにないぞ……」
周囲を完全に取り囲まれた。これでは逃げ場がない。
跳躍して、上から包囲網を超える手も考えたが、見上げればギガノイズの頭がある。どうやらそれも無理そうだ。
かといって、側壁を壊して下に降りれば道路の下にある民家を巻き込みかねない。
ここで全て倒す他に道はないらしい……。
「わかった……。翔くん、そこを動かないで」
「立花、お前……」
俺を地面に降ろすと、立花は俺を庇うようにノイズ達の前へと立ち塞がった。
立花のやつ……こいつら全員相手にするつもりか!
「翔くんは私が守る。何があっても、絶対に!うおおおおりゃあああああ!!」
そう言うと、立花は眼前に立ち塞がるノイズの群れに向かって行った。
拙い構えで、素人丸出しの拳で、彼女は俺を守る為に前へと踏み出した。
見えた。あそこだ。
眼前にようやくギガノイズの姿が近付く。
このまま走り続ければ、1分足らずで奴の背後を狙う事が出来るだろう。
先程、ギガノイズの動きが止まり、司令から連絡があった。
翔と立花がノイズに囲まれて動けないらしい。
「まったく、素人の分際で戦場
いくさば
に立つからこうなるのだ!」
口ではそう言ってしまう反面、同時に自らの不得を悔いる。
もっと早く、先程のノイズ達を殲滅出来ていれば。もっと私自身が強ければ。
そうであればと願う度、胸が締め付けられていく。
「待っていろ二人とも、今すぐそちらに……」
その時だった。背後より紫電が迸る音が聞こえ、横へと飛ぶ。
次の瞬間、巨大なエネルギー球が、一瞬前まで私が居た場所を通り過ぎ、前方の地面を抉り爆発した。
「お仲間の所へは行かせてやんねーぞ?」
「何奴!?」
振り返ると、そこには一人の少女の姿があった。
少女が身に纏っているのは、全身を細かい鱗状のパーツで形成され、肩部には何本もの紫色の刺が並んだ銀色の鎧。
バイザー状の奥に見える銀髪の少女を私は知らないが、鎧の方は知っている。忘れる筈がない、その鎧は!
「ネフシュタンの鎧、だと!?」
「へえ、アンタこの鎧の出自を知ってんだ」
「2年前、私の不始末で奪われたものを忘れるものか。何より、私の不手際で奪われた命を忘れるものか!!」
鎧の少女はそれを聞くと、好戦的な笑みを浮かべた。
「あたしの役割はアンタの足止めだ。ま、手加減は出来ねぇから倒しちまうかもしれねぇが、悪く思うなよ?」
鎧の少女は肩部から伸びる鎖状の鞭を手に、挑発じみた笑み
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