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ヘタリア大帝国
TURN23 タイの話その十
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洋経済圏にいて何の問題もないわ」
 ハンナもだ。日本についてはこうした考えだった。
「むしろ下手に弱くなってもらったら困るわ」
「あたし達でロシアをぶん殴ったら駄目なのかい?」
 アメリカ妹はハンナにこう尋ねた。
「そっちの方がわかりやすいと思うんだけれどね」
「それも手だけれどね」
「不都合でも?何か」
「今すぐにそれはするべきではないわ」
 ハンナはアメリカ妹に対しても先の先を見ているその青い目で述べた。
「まずは太平洋経済圏の確立よ。それにソビエトとの直接対決はリスクが大きいわ」
「それでなんだね」
「ロシアだけでも厄介だけれど」
 それに加えてだというのだ。
「ウクライナやベラルーシもいるわね」
「後はバルト三国だね」
「しかも冬将軍もあるわ。暫くは日本帝国だけでやってもらうわ」
「というかね。日本にはちょっと苦労してもらわないとね」
 キャロルが少しばかりむっとした顔になって言ってきた。
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