【第3話】敵Pと救助活動Pと、友情P。
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員もやるよね。
「いやぁ、それにしてもゼロPから逃げずに倒す子が、二人も出るとはね」
『叶夢以外にもいたノ?』
「うん。その子は……1Pも取れなかったんだけどね」
え?
『あのデカブツを倒せるくらいの力があるノニ、ゼロPだったってコト?』
「うーん、どうやら緊張していたみたいでさ。初めからなかなか動けなくて、最後の最後でゼロPに襲われそうになった他の受験生を助ける為に咄嗟に動いちゃったって感じかな?」
『ソレって……』
「叶夢と同じなのですよ!」
パァッと目を輝かせて、叶夢が身を乗り出す。
「ソイツ、雄英に来るですか? 是非ともお友達になりたいのですよ!」
「HAHAHA、どうだろうねぇ? 入学できたら分かるさ!」
意味深にお父サンが笑い、久しぶりになる家族揃っての夕食は終わった。
────叶夢が一緒に行ってやるのです!
散々な試験の後、すぐに気持ちを切り替えて筆記試験に臨んだ。
驚く程にひどく好調で、かなりの手応えを感じた。勘違いでなければ、高得点を取れたと思う。
────生まれて初めてのお友達なのですよ!
スマートフォンに登録した自分の電話番号やメールアドレスを、それはそれは嬉しそうに見ていた。
思い出している内に口端から笑い声が勝手に零れる。
「……変な奴」
あれだけの“個性”があるのなら、俺なんかより上に行ってしまうだろうに。
わざわざ振り返って手を差し出し、「一緒に行こう」と笑顔で宣ったソイツを、とんだエゴイストだと罵ることは何故かできなくて。
────無邪気なその声に誘われるまま、俺は眠瀬叶夢の手を握り返したのだった。
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