第百二十七話 統治の仕組みその十二
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彼等はまずは関西にいる軍勢の大部分を大坂に集結させ周防と長門に近い兵達は先に萩に向かわせた。
そのうえで大坂城に集めるべき軍勢が集結したのを確認してだった。英雄は大坂城の天守閣から言った。
「ではだ」
「これよりですね」
「九州攻めだ」
これに入るというのだ。
「いいな」
「わかりました」
紅葉が応えた。
「それでは」
「留守は老中達に任せる」
出陣のその間はというのだ。
「そしてだ」
「私達はですね」
「全員出る」
英雄も十二人の仲間達もというのだ。
「そしてだ」
「総力で、ですね」
「戦う」
「九州と」
「そうする、この戦はな」
「我々が今まで戦った敵の中で最も勢力が大きい」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「総力戦で挑んでだ」
「降しますね」
「そうする、そして」
英雄はさらに言った。
「九州も治める」
「あちらもですね」
「万全にな、領地にしたならな」
それならというのだ。
「それで終わりではない」
「治めてこそですね」
「領地だ、そして優れた人材もな」
彼等もというのだ。
「用いる、そしてだ」
「万全に治め」
「軍勢もだ」
彼等もというのだ。
「より強くする」
「今以上に」
「俺達は浮島を統一してだ」
そしてというのだ。
「海の魔神を倒す」
「それなら」
「軍勢はな」
「今以上にですね」
「強くしないとだ」
「魔神を倒せないですね」
「それが出来る筈がない」
今以上に強い軍勢でなければというのだ。
「到底な」
「だからですね」
「鉄砲や大砲を揃え」
無論これも今以上にだ。
「そして刀や槍もな」
「これまで以上に」
「よいものにして数もだ」
「多くしていく」
「そうだ、魔神がどんなものかわからないが」
それでもというのだ。
「今以上の力をだ」
「備えるのですね」
「魔神即ち神が相手だ」
「それだけに」
「俺達はな」
「今でよいと思わず」
「さらに強くなる」
こう言ってだった、英雄は全軍に出陣を命じた、そうして大軍を大坂から萩にまで移動させるのだった。
第百二十七話 完
2019・8・24
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