第十二幕その六
[8]前話 [2]次話
「その後はわしは興味がない」
「魚拓とかもだね」
「そちらも興味がないんだね」
「これといってな」
「僕は結構好きですけれどね」
魚拓はとです、ボボ王子も言ってきました。
「それでも」
「王子はそうした遊びが好きだね」
「釣りの後の魚拓も」
「はい、ですが王様は」
この人はといいますと。
「釣ることがお好きで」
「魚拓には興味がなくて」
「それだけだね」
「今はそうじゃ」
王様はまた二人に答えました。
「これからはわからんが」
「今はだね」
「魚拓には興味がないんだね」
「海や川で釣ってもな」
こちらの釣りでもというのです。
「そうじゃよ」
「そうなんだね」
「釣ってすぐに解放するんだね」
「わしは釣りは食べる為でもスポーツでもなくじゃ」
「遊びとしてだね」
「楽しむからだね」
「そうじゃ」
それでというのです。
「ペンギンもそれで終わりじゃ」
「成程ね」
「リンキティンク王の趣味もわかったよ」
「ははは、わしは遊べればな」
王様は自分の考えを案山子と樵にさらにお話しました。
「それでよいからのう」
「だからだね」
「釣りも遊びであって」
「楽しければいい」
「釣れればだね」
「そうじゃよ、それでじゃが」
王様は今度はこう言うのでした。
「このままだとエメラルドの都まですぐじゃな」
「速い飛行船だね」
船長がここで王様に言いました。
「これはまた」
「うむ、実はこの飛行船はな」
「速度が速いんだね」
「どうも国民がわしの性格を見てじゃ」
そうしてというのです。
「速度を速くしたらしい」
「王様せっかちだしね」
ビリーナはリンキティンク王の性格のその部分を指摘しました。
「だからよね」
「わしはせっかちか」
「だっていつも待たないでね」
そうしてというのです。
「何かをはじめるでしょ」
「だからか」
「国民の人達もわかってるのよ」
「わしがせっかちだとか」
「そう、それでね」
そのせいでというのです。
「飛行船も速くしてもらったのよ」
「そういうことか」
「僕もそう思いますよ」
リンキティンク王の第一の親友でありいつも一緒にいるボボ王子も言ってきました、その通りだとです。
「王様はとかくです」
「せっかちでか」
「はい、ですから」
それでというのです。
「この飛行船もですよ」
「速くなってか」
「どんどん進む様になっています」
「成程のう」
「それで、ですけれど」
「うむ、エメラルドの都までもじゃな」
「すぐに着きますよ」
そうなるというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ