第十二幕その二
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「王様らしいけれどね」
「ははは、わしは即断即決だからのう」
「それはわかっていてもね」
「急か」
「うん、今お話してだから」
「しかしそれがいいのだからね」
教授は分厚く切ったベーコンを食べつつ言いました。
「即断即決がね」
「迷わずに決めることがじゃな」
「そう、いざという時は特に」
「わしは迷ったことがないのじゃ」
それがリンキティンク王なのです。
「どっちかと言われるとな」
「もうその瞬間にだね」
「決める、それで終わりじゃ」
どっちかと言われたら片方を選んでしまうのです、まさに瞬時に。
「わしはな」
「それでだね」
「迷ったことがない」
「それはいいことよ、私もだしね」
ビリーナもでした。
「迷わないわよ」
「お前さんもじゃな」
「私は歩きながら考えてね」
「歩きながら決めるな」
「せっかちだからね」
自分で言うビリーナでした。
「もうね」
「迷わずにじゃな」
「決めるわ」
「それで動くのじゃな」
「そうよ、だから王様もそれでいいと思うわ」
「ではのう」
「では僕は留守番しておきますね」
ボボ王子も言ってきました。
「王様が都に行って帰るまでは」
「お主も来てはどうじゃ」
「僕もですか」
「そうじゃ、留守は首相や侍従長に任せてな」
王様そしてこの国に絶対の忠誠心を持っていてしかも押し頃が出来るこの人達にというのです。
「そうしてな」
「それで、ですか」
「どうじゃ、それで」
「そうですね、王様はずっとこの国を離れていなくて」
「都にもお邪魔しておらんな」
「オズマ姫とも暫くお会いしていませんね」
「だからな、外交も兼ねてな」
その意味もあってというのです。
「この度はじゃ」
「都にですね」
「二人で行かぬか」
「そうですね、たまには都に行って」
王子もとです、王子は王様の言葉に頷きました。
「お顔を出すことも外交ですし」
「政治は忘れんぞ」
遊び隙の王様でもです。
「だからな」
「それでは」
「はい、僕もですね」
「一緒に行きましょう」
こう言ってでした、王子も一緒にオズの国に行くことが決まりました。それで朝ご飯の後ででした。
皆飛行船に乗りに街のすぐ北にある空港に行きました、するとそこに翼にプロペラが四つある飛行機や丸い形のジャイロが上に一つ尾に小さいのが一つあるヘリコプターにです。
飛行船があります、王様はその皆をその飛行船のところに案内して言いました。
「では今からな」
「この飛行船に乗ってですね」
恵梨香が応えました。
「エメラルドの都までね」
「行くとしよう」
「わかりました」
恵梨香が頷いてナターシャ達四人もでした、そして恵梨香はその飛行船を見ました。
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