暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。後編
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ん?」
そんな少佐の頼みや、他のメンバーからの視線を受けつつ、何とも言えない沈黙の中、複雑な感情を抱いていると、沈黙を破る様にシャーリーが、俺の肩を叩いてくるので、俺が彼女の方に顔を向けると、彼女は開口一番こう言い放つ。
「私も行く」
「はぁっ!?頭、大丈夫か!?」
開口一番、そう言い放つシャーリーに対して、思わず罵倒にも近い言葉が口から飛び出す俺。

そりゃそうだ……現に俺が相手しなければ、ならないネウロイは、俺の使っているP-80並みの速度を誇る奴であり、P-80でも対抗できるかどうか、かなり微妙な所がある。
ましてや、レシプロストライカー最優秀機とも評されるP-51でも、最大速度は700キロ……ネウロイ以前に、P-80にすら対抗出来るか怪しい所であり、このネウロイに至っては話にすらならない所だろう……。
無論、固有魔法を使えば、P-80課、それ以上の速度を出せるかもしれない。
だが、それだけメカに負担が掛かることになり、故障し、ネウロイを撃墜、基地に帰還できるかどうか怪しい状況になる可能性だって十分にある。
最悪の場合は、メカが耐え切れずに爆発する可能性だってすらある。そうなれば、良くても、片足切断……最悪の場合は、死すらあり得る……。
その様などちらに転んでも、危険極まりない状況下に、彼女を連れていくのか?いや、絶対にダメだ。
必要最低限の犠牲で済むなら、必要最低限の犠牲で終わらせるべきだ。

そうさ……死ぬのは、俺一人で十分だ。とっくに死んでいないといけないはずの俺が……。

自分にそう言い聞かせるように、心の中でつぶやいた俺はシャーリーに向け、こう告げる。
「ダメだ、危険すぎる!万が一の場合に備え、犠牲になるのは最低限に……「よー、新入りの分際で言うね」ちょっ、人が滅多にしない一大決心の最中に!!」
俺の一大決心を打ち砕くような、シャーリーの言葉を前に、苦虫を潰したような表情になる俺に対し、シャーリーは、更に言葉を続ける。
「犠牲になるのは最低限に……って、お前は死ぬこと前提で戦っているのか?」
「……それぐらいの覚悟はしているつもりだ」
「はぁ〜……男って、こういう生き物なの?イザと言う時には、簡単に『死ぬ』って……人間遅かれ、早かれ、所詮は皆、死ぬんだから、そう急いで死ぬ事ないだろう?」
「それに一利無い訳では無い訳では無い……とは思うが、そればかりは、流石に個人の価値観だろ?」
……と、完全に彼女のペースに飲み込まれている事を薄々感じつつも、彼女の言葉に相づちを打つ様に僅かばかりの反論を返す。
シャーリーは、そんな俺の反論を聞き「ふぅん……」と鼻から抜けるような声を上げると、こう続けた。
「ま、私は他人に『アンタの為だから、これをやれ!』とか言って無理やり、価値観を押し付ける趣味は無いよ。だ
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