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ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。後編
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けどさ……」
「だけど?」
「まぁ、あれだな……”お前さんに死んで欲しくない”っていう事だけは、伝えておくよ」
「っ!?」
この言葉を前に、俺は思わず度肝を抜かれた。
ハッキリ言って、訓令兵やコマンド時代に経験した教官の罵倒や、作戦における被弾や爆風で吹っ飛ばされた時よりも、はるかに衝撃的な言葉だった。
あれ以来
(
改造手術以来
)
、正直、
自分の事を必要とする人
(
姉御型やミーナ中佐
)
は居たが、此処まで明確に「死んで欲しくない」と言われたのは、初めてだ……。
ハッ!正直、俺みたいな来るべき人類同士の戦争の為に改造された人間兵器に「死んで欲しくない」って、ある意味じゃあ、シュールなコメディだ。
まぁ……悪い気はしないな……。こんな体になってもなお、人間らしさが残っていたか……、ハハッ!
胸の奥がジーンと温まるのを感じつつ、何処か乾いた笑いが出てくるのを堪えつつも、彼女の決意……というか、思いを受け入れた。
そうして、自分自身もある程度の覚悟を決め、短く「……はぁ」と一息つくと、彼女に向けて、こう言い放つ。
「……わかった、シャーリー。スピードのある俺が先行するから、お前は後を頼む」
「OK!」
シャーリーに対して、そう指示しながら、俺が戦闘に備えトンプソンM1A1のマガジンを交換する中、彼女も同じ様にBARのマガジンを交換する。
その様子を横目で見ながら、俺はミーナ中佐達にネウロイの情報を聞く。
「ミーナ中佐、そのネウロイの現在の位置と速度は?」
「ちょっと待って……現在、地点327-249-556よ!速度は変わってないわ!!」
ミーナ中佐は俺の要請に対し、基地のレーダー員からの探知結果等を俺に伝えると、続け様にこう言い放つ。
「ウィーラー大尉、分かっていると思うけど、これは危険な任務よ……。私達も出来る限りの事はするけど、気を付けて……。絶対に死んではダメ!必ず生きて帰ってくるのよ、これは”命令”よ!!」
「了解っ!」
そう俺がミーナ中佐の”命令”に復唱を返す傍で、今度は坂本少佐がシャーリーに対して、こう言い放つ。
「シャーリー。この隊では、ウィーラーの次にお前が早い……つまり、最高速度で飛行するウィーラーに付いていけるのは、お前だけだ。その事を肝に銘じ、しっかりと援護しろ!これは厳命だぞ!!」
「分かってますっての!」
坂本少佐の”厳命”に対し、まるでちゃらけた様な口調で返すシャーリー。
そんな彼女を見て、バルクホルンが「全くコイツは……」とでも、言いたげな表情を彼女に向けるが、当の本人は気にも留めない(※単純に気づいてない?)様子で、俺に向けて、こう言い放つ。
「それじゃ、始めようぜ!」
「……あぁ、行くぞ!!」
俺とシャーリーは、そう短く言葉を交わすと、共にストライカーユニットのエンジンを全力
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