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オズのキャプテン船長
第十一幕その九

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「国民が増えておるわ」
「そうなってるんですね」
「うむ、ボームさんに会ったこともあるしな」
 この人にもというのです。
「中々楽しいぞ」
「それは何よりですね」
「それでじゃが」
 さらに言うリンキティンク王でした。
「これからな」
「はい、案山子さん樵さんともですね」
「一緒に遊ぼう」
 こう言うのでした。
「よいな」
「それじゃあ」
「僕達はリンキティンク王の国から都に行くよ」
「そしてオズマと会うんだ」
 案山子と樵は皆にお話しました。
「お仕事を終えて都に行ってたけれどね」
「こっちに来てリンキティンク王とお話したんだ」
「そしてね」
「お話も終わってね」
「アスレチックで二人で遊んでね」
「今王宮に来ていたんだ」
「そうだったんだね、じゃあ王宮では」 
 船長が言ってきました。
「何をして遊ぼうか」
「丁度観劇の時間ですよ」
 ここで言ってきたのはボボ王子でした。
「これから」
「おお、そういえばな」
 リンキティンク王も言われて思い出しました。
「そうじゃったな」
「そうでしたね」
「ではな」
「はい、これからの遊びは」
「観劇じゃな」
「そうして」
 そしてというのです。
「楽しみましょう」
「それではな」
「お菓子も用意します」
「勿論じゃ」
 リンキティンク王の返事は言うまでもないといったものでした。
「お菓子を食べてジュースや甘いお茶を飲んでな」
「そしてですね」
「楽しむのじゃ」
 その時にというのです。
「そのうえでな」
「そうですよね」
「では皆観劇しながらな」
「お菓子を食べてジュースを飲んで」
「甘いお茶もある」
「では」
「楽しく飲もうぞ」
 こう御話してでした、そのうえで。
 皆で一緒にです、王宮の中にある劇場に入ってです。
 そうして観劇に入りますが案山子と樵は何も食べないのでお菓子やジュースは他の皆で食べて飲んで楽しむことにしました。
 そしてここで恵梨香はリンキティンク王に尋ねました。
「あの、お芝居は何を」
「上演する作品じゃな」
「一体何ですか?」
 こちらのことを尋ねるのでした。
「それで」
「喜劇じゃよ」
「喜劇ですか」
「わしは喜劇が大好きでな」 
 それでというのです。
「いつもじゃ」
「観劇される作品はですか」
「喜劇じゃ」
 そちらのジャンルだというのです。
「喜劇は全く駄目でな」
「それで、ですか」
「うむ、それでじゃ」
 それでというのです。
「これから観るのも喜劇じゃ」
「それでどんな喜劇でしょうか」
「さて、わしも今から観劇というのも忘れておったし」
 だからだとです、リンキティンク王は恵梨香に答えました。
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