この勝負は護神の下に
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「さあ……怪盗さん、貴女は勝てるかしら?私が実力を認めた妹たちに」
啖呵は切った。一気に三人を相手にしたことはない。どうしようか考えていると、扉を開けて一人のお姉さんが走って入ってくる。まるで花火のように紅い髪をした人だ。
「キュービ姉様の命を受けてただいま参上です!で、こちらにいるのが例の怪盗少女でいいのでしょうか!いいですね多分!よろしくお願いします!」
そして喋り方も、まるで燃える花火みたいに鋭い言葉が飛び散っているみたいだった。……あれ、一人?
シャトレーヌにも予想外みたいで、ちょっとポカンとした後入ってきたお姉さんに聞く。
「チュニン? 私は三人で来てほしいと伝えたはずだけど……あとの二人は?」
「二人は今日の務めをもう果たしましたよ!シャトレーヌの仕事が終わったらあとは自由って決めたのキュービ姉さまではありませんか!!」
「ええ、ええ。でも私の部屋に怪盗さんが忍び込んでくるなんて一大事じゃない。宝を奪われたり私が危ない目にあってしまうかもしれないわ」
「宝はそもそも今は地下金庫にしまってあるじゃないですか!何の問題もありませんよね!」
……宝のありかはわたしの目の前で堂々と言っていいことなんだろうか。
「私の身の安全……」
「大丈夫ですよ!キュービ姉さまですから!!」
「そ、そう?そんなに褒められると照れてしまうわ」
【相変わらずツッコミ不在の姉妹ですね】
やや苦笑気味のスズ。シャトレーヌ……キュービさんはホウエン地方のポケモンバトルに関する権限のすべてを持つ『管理者』と呼ばれる人のはずだ。こんな扱いでいいんだろうか。
まあアローラの『管理者』であるスズだって性格の悪さのせいでぞんざいに扱われることもあるけど、アローラは世界一のんびりした地方とか言われてるからよそはもっときっちりしてるのかと思った。
ともかく一人相手ならやりやすい。こっちからも声をかけよう。
「で、あなたはやるの?やらないの?」
「もちろんバトルしますとも!これでもアローラの方に会えるのを楽しみにしていましたからね!初めまして怪盗さん、シャトレーヌ三女のチュニンと申します!」
わたしにビシッとお辞儀。頭を下げて一瞬止まってまた跳ねあがるように顔を上げた。ホウエンの人が、わたしのことを?
「そのためにわざわざ、来なくていいのに来たってわけ?」
「はい!チュニンにはずっと一緒に過ごしてきたポケモンがいるのですが……その子はアローラのポケモンなのです!なのでいつかアローラの人と勝負を交えたいと思っていまして……正直、そうでなければチュニンも狸寝入りでもして部屋で休んでいました!」
「妹が冷たい……」
「キュービ姉さま!今のはジョークです!」
「そ、そう? ならよかった」
チュニ
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