TURN22 各国の会議その一
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TURN22 各国の会議
シュウ皇帝は今は重慶の離宮、しかし実質的には宮廷になってしまっているそこの玉座で不機嫌な顔になっていた。その理由は明らかだった。
「敗戦続いてるからねえ」
「香港さんとマカオさんも兄妹それぞれ日本帝国に入ったし」
「しかもリンファ提督もランファ提督も日本帝国に下ったら」
「不機嫌になるのも当然よね」
女官達が皇帝のその不機嫌極まる顔を見てひそひそと話し合っている。
「万歳爺の気持ちもわかるけれど」
「今はね」
「そこ、聞こえておるぞ」
その女官達にだ。皇帝は言った。
「黙っておれ」
「あっ、すいません」
「つい」
「全く。どういうことなのだ」
皇帝は玉座で腕を組みまた言った。
「このままでは何時北京に戻れるかわからないではないか」
「もうすぐ日本とガメリカが戦闘に入ります」
「その時までの我慢です」
「ですからここは気持ちを落ち着かせて」
「機嫌をなおして下さい」
「では酒か馳走を持って来るのだ」
それで気持ちを和らげることにした。皇帝もだ。
「そうするぞ。祖国子も呼べ」
「祖国さんですか?」
「あの方もですか」
「そうだ。共に飲み食いして気分を晴らすことにする」
こう言うのだった。しかしだ。
その皇帝にだ。女官達はこう答えた。
「祖国さんは今我が国にはおられませんよ」
「ガメリカに行っていますよ」
「むっ、そういえば会議だったな」
皇帝もだ。女官に言われて思いだしたことがあった。
「ガメリカ以外の国とも同盟を結ぶことになったのだったな」
「はい、エイリス、オフランスとです」
「そしてソビエトとも」
「五ヶ国か。しかしな」
その顔触れを聞いてだ。皇帝は微妙な顔になった。不機嫌な顔ではなくなったがそれでもだ。今度もあまりいい顔ではなかった。その顔で言うのだった。
「ソビエトか」
「やはりあの国はですか」
「お好きではないですか」
「日本より危険であろう」
真剣に危惧する顔での言葉だった。
「共有主義は皇帝を否定しているではないか」
「はい、階級自体を否定しています」
「そして私有財産も」
「それでは朕はどうなるのだ」
その皇帝としてだ。彼は言った。
「革命が起こればどうなるのだ」
「やはり。その時はです」
「ロマノフ朝と同じく」
「冗談ではないぞ。自分を殺すつもりの相手と同盟なぞ結べるものか」
「ですが日本帝国もドクツ、イタリンと同盟を結びました」
「三国による枢軸が完成しています」
「それに対する為にはです」
「やはり」
「ガメリカだけで充分ではないのか」
皇帝は今度は太平洋の国としての立場から言った。
「欧州ならエイリス、オフラ
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